11月2日、フォルクスワーゲンがWRC世界ラリー選手権の撤退を発表したが、この撤退劇についてイギリスAutosport誌のラリー編集者であるデイビッド・エバンス(@davidevansrally)は、「フォルクスワーゲンのオーバーオールを着たドライバーやスタッフがシャンパンを浴びている時ではない」とその理由を分析した。
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フォルクスワーゲンが、WRCからの撤退を正式に発表した。ディーゼル排ガス問題により莫大な額の賠償金の支払いに追われる中で、何百万ポンドもの予算をラリーにつぎ込み続けることをどうやったら正当化できるだろうか。
実際のところ、WRCへの参戦コストはグループが直面するであろう賠償額に比べたら本当にわずかなものだ。ただ、これはパブリックイメージの問題なのだ。今は、フォルクスワーゲンのオーバーオールを着たドライバーやスタッフがシャンパンを浴びている時ではない。
4年間で12個のタイトルを獲得していようがいまいが、大局的に見てフォルクスワーゲンが表彰台でシャンパンファイトをする余地はもうないのだ。
ラリーファンにとっての良い報せは、この決定がWRC自体とはなんの関係もないことだ。それは、この決定がフォルクスワーゲングループ最高経営責任者であるマティアス・ミューラーの経営戦略と面目の維持によるものだからだ。
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