autosport webで不規則に掲載されてきたWRCブログが、2021年の最終戦ラリー・モンツァ以来、約2年ぶりに復活。引き続きグラフィックデザイナーのCHOCO CIDERさんが、写真たっぷり、グルメ情報なども交えて現地の様子をお伝えします。今回は8月3日から6日にかけて、フィンランドのユバスキュラで開催された『ラリー・フィンランド』編の後半パートとなります。
開幕前日と競技初日の模様が綴られた【WRCフィンランド現地観戦レポート】の前半パートはこちらから。
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競技2日目の4日・金曜は、つねに曇天模様の晴れと雨の繰り返し。そんななか、まずは前日にレッキ（下見）をしたSS2“ラウカー”へ。宿から観戦ポイントまで徒歩1時間程度なので、ギリギリまで徒歩で行くかクルマで行くか迷いました。
過去にSSまで徒歩で行くなんて経験を経たことがなかったので、今回が最大のチャンスだと思ってはいたのですが、結果的に楽な移動手段を選んでしまい罪悪感を感じつつ、たった4キロの距離を申し訳なくクルマで移動しました。
道中によく目にするのは、フィンランドあるあるのポストたち。メイン道路に多数の家庭のポストが一箇所に設置され、配達員さんの負担が軽減されています。場所によってそれぞれ異なったデザインが施されているので、移動しながらのポストチェックも楽しみのひとつです。
■シリーズ屈指の高速グラベルラリーは伊達じゃない。そのスピードは段違い
SS脇の小道を使えば、人影もなく、程よい湿度で森林浴が最高です。
前日に遭遇したキッズもお友達と一緒に観戦していました。もしかしたら、この中から世界で活躍するドライバーが産まれる可能性もあるかもしれませんっ！
この日、一番カッコよく駆け抜けて行ったのはこの国一番人気のカッレ・ロバンペラでした。久しぶりに体感するフィンランド特有の超ハイスピードで、トップバッターのカッレはピントが合いませんでした（汗）
フィンランドに来るたびに、今まで観てた他のラリーは一体なんだったんだと絶望を感じるぐらい、スピードが段違いに速い。気合いを入れなければピンボケだらけになってしまう。
やっぱりデザインが群を抜いてカッコいいフォード・プーマ・ラリー1。フィンランドの森にもよく映えます。最終日までカッコ良い姿を目に焼き付けよう。
午後も同じラウカー内で観戦予定なので、一旦クルマへ戻ると、出たーーーっ名物のマッカラ！ いわゆるフィンランドのソーセージ。大抵の出店には焼き立てのマッカラが売られています。1本2ユーロ（約315円）と、フィンランドにしては良心的プライスだったので、思わず購入。
用意されていたトッピングを適当にかけて頂きました。緑色はたぶんピクルス？
普段、チキンか魚の練り物ばかりの食生活だったので、久しぶりの脂質を感じるジューシーさと肉々しさが、なんだか懐かしい。
お腹が満たされ、午後のSSまで車内で仮眠。天気が良ければ外だろうが岩の上だろうが寝れる体質なのですが、不安定な天候の時はやはり車内の方が助かります。
改めて、出発の時に徒歩移動を選ばなくて良かった。
たっぷり3時間の睡眠と、飛行機に乗り遅れる悪夢もしっかり見て、意識が朦朧としながらまた観戦ポイントへ向かおうとすると、可愛らしいチケットコントローラーが。しばし観察していると、どうやらお客さんのパスの読み込み時にエラーが発生している様子。
前回のエストニアも同様でしたが、パスが電子化されており、チケットチェックの際にひとりひとりタブレットでパスの読み込みが必要になっています。以前は目視でOKだった作業が、電子化で一見モダンでスマートになったかと思いきや、手間と時間がかかり過ぎて、マーシャルの方々の負担が大きくなりすぎています。AIの進化とともに、まだまだ改良の余地がありますね。
観戦ポイントまでの道中、SS脇にズラリと整列するキャンピングカーたち。車両限定してるのかって思うぐらいの勢揃いっぷりで、まさに圧巻。
ルーフトップからの観戦も有り。キャンピングカーオーナーならではの特権ですね。
観戦ポイントへたどり着くと、数多くのオフロードバイクが駐輪されているなか、ポツリとママチャリ。「え、ママチャリ!?」と、目を疑いました。
なにせ、ここまでかなりのオフロードだったので。このママチャリの根性はすごい。不法投棄でないことを祈ります。
フィンランド人ドライバーばかりついつい目がいってしまうラリーフィンランドですが、ベルギー人のティエリー・ヌービルはこの日2位にジャンプアップ。
そのヌービルとポジション争いをしている勝田貴元選手。この日唯一、泥を浴びせられた一台でした。
