ピエトロ・フィッティパルディは、インターユーロポル・バイ・PR1/マティアセン・モータースポーツ52号車オレカからの「土壇場での招集」に対して感謝の意を表した。
「全員の仕事にとても満足している。フィニッシュラインまでずっと表彰台争いをすることができ、最後は4位でフィニッシュとなった」と彼は語った。
フィッティパルディは決勝前日に負傷したクレモン・ノバラクの代役として出場した。ノバラクの負傷は深刻なものでなく、レースを見るために決勝中もサーキットに帯同していたという。
■もらい事故に落胆するマイク・コンウェイ
バッサー・サリバンの14号車レクサスRC F GT3をドライブしたマイク・コンウェイは、序盤にターン3でスピンしたデニス・アンデルセンのハイクラス・レーシング20号車オレカと接触し、上位争いから脱落したことについて「本当に心が折れそうになった」と感じたという。
GTDプロの優勝候補の一角だった彼らは大規模な修復を経てコースに復帰したが、レース終盤にリタイアを喫している。
コンウェイは次のように述べている。
「目の前でスピンしたクルマを避けるためにできることは、あまりなかった。それが起こるかもとは思っていたけど、いざそうなってしまうと行き場がなかった。表彰台を狙えると思っていたので、それを達成できなかったのは本当に残念だ」
■日曜朝の体調不良とリカバー
セバスチャン・プリオールは日曜日の早朝に体調を崩したため、AOレーシングの77号車ポルシェ911 GT3 Rで予定されていた残り2時間の走行時間を走らなかったことを明かした。
チームメイトのミカエル・クリステンセン、ラウリン・ハインリッヒが交代でチェッカーフラッグまでマシンを運ぶと、GTDプロクラスの2位表彰台にはプリオールも姿を見せた。
■ブレーキ無交換の賭けに出たコッツォリーノ車
GTクラスで優勝したウインワード・レーシングの57号車メルセデスAMG GT3に2.731秒届かず2位となったAFコルセ21号車フェラーリ296 GT3のフィニッシュドライバー、ミゲル・モリーナは、レース中にフロントブレーキを交換しないという「賭けに出た」と語っている。
「最終的にはこれによりパフォーマンスが犠牲になり、ペースではメルセデスの方が少し良かった。彼らはトラクションが良くて、最後のスティントの間ずっと(GTDプロ優勝車両の)リシのトウを得られていたので、僕は彼らに適切なアタックをしかけることができなかったんだ」
この21号車では日本のケイ・コッツォリーノもラインアップに加わり、2位フィニッシュに貢献している。
■新型GT3導入のプライベーター勢の苦難
デビュー戦を迎えたカスタマー車両のコルベットZ06 GT3.Rと、プライベーターのフォード・マスタングGT3は、いずれも完走することができなかった。
コルベット陣営のAWAでは、ピットレーンからスタートした13号車、パワーステアリング・トラブルと電気的な不具合が発生した17号車のいずれもがリタイアとなった。
一方、プロトンの55号車マスタングGT3はアクシデントによりリタイアを喫している。
アキュラの広報担当者によれば、プラクティスでGTDクラスの主役を務めていたグラディエント・レーシングの66号車アキュラNSX GT3 Evo22は、ECUの問題によりガレージに戻され、午前4時にレースからリタイアを余儀なくされたという。
また、この車両はパンクとフロントボディの軽い損傷により遅れが生じたが、これはスティーブン・マクアレーがデブリを轢いた影響によるものだった。
■集まった観客は史上最多か
ホンダ・レーシング・コーポレーション(HRC)の渡辺康治社長はデイトナ24時間の週末、新たに再編されたHRC US(旧HPD=ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント)の最初のレースに姿を見せた。
正式な入場者数は発表されていないものの、IMSAプレジデントのジョン・ドゥーナンはレース前、このイベントは史上最も多くの観客が集まるデイトナ24時間になるだろうと述べた。
前週の公式テスト『ロアー・ビフォア・ザ・ロレックス24』では、記録的な入場者数を記録したことが確認されている。
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2024年のIMSA第2戦セブリング12時間レースは、3月16日、フロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイで行われる。