WEC世界耐久選手権やELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズを戦うLMP2クラスにシャシーを供給しているオレカがSNS上で声明を発表。10月15日にACOとFIAが下した決定に異議を示した。
LMP2クラスでは2017年から使用できるエンジンとシャシーが限定。エンジンはギブソン製GK428のワンメイクとなり、シャシーについてはオレカとダラーラ、オンローク(リジェ)、ライリーの4メーカーから選択できるようになっている。
しかし、WECではLMP2クラスに参戦する全チームがオレカ製シャシーを選択しており、実質的なワンメイク状態に。またELMSでもオレカユーザーが速さをみせている。
ACOとFIAはELMSシリーズ戦やル・マン24時間の結果をもとに、オレカ以外のシャシーのパフォーマンスを向上させるべく、2018年に向け、オレカを除いた3社にアップデートを施すことを許可するとを決定した。
これに対し、オレカグループのユーグ・ド・ショーナック代表はSNS上で「今回の決定は正当性を欠いており、賛同できない」との声明を発表。決定に異議を申し立てている。
「オレカグループは、ACOとFIAと話し合いや評価を行ってきたが、今回の決定は正当性を欠いており、我々が独自に行った調査を踏まえても賛同することはできない」
「今回の決定は、現時点で5戦中4戦が終了しているELMSシリーズ戦に重きが置かれている。しかし(北米の)IMSAに関しては考慮されていない。テクニカルレギュレーションとは異なり、今回の性能調整については正しいデータに基づいた決定ではないのだ」
「我々1社のみがマシン開発を許されないのは、我々を信頼し、オレカ07シャシーで成功を収めているチームにとっても、不公平以外の何物でもない」
「LMP2クラスに参加している者たちは、初期段階から統一レギュレーション、統一エンジンのもと4メーカーのシャシーで競争を行うという、クラスのアイデアを支持してきた」
「ところが、新ルールのスタートから1年も経たずして、当初のアイデアにはなかったBoP(性能調整)システム導入へ舵を切り始めている。どこか1社が遅れを取らないように性能向上を認めていくというのが、当初の取り決めだったはずだ」
ORECA Group responds to ACO's announcements regarding LM P2 class. See @HdeChaunac statement. pic.twitter.com/1hEdwwQLMD
— Oreca (@Oreca) 2017年10月15日