7月29日、ブランパンGTシリーズのトタル・スパ24時間が開催されているスパ・フランコルシャンで、シリーズを統括するSROモータースポーツ・グループのステファン・ラテル代表が記者会見に臨んだが、このなかで2017年から『ブランパンGTシリーズ・アジア』を立ち上げると発表した。
長年GTカーレースに携わり、現在世界中のスポーツカーレースで使用されているGT3カテゴリーの生みの親であるラテルとSRO。そのなかでも最も中核に据えられているのが、ヨーロッパで争われているブランパンGTシリーズだ。
高給腕時計ブランドのブランパンを冠スポンサーとして、耐久、スプリントという2種類のフォーマットのシリーズが開催され、毎戦非常に多くのエントラントを集める。このシリーズで使用されるBoP(性能調整)は日本のスーパーGTやアメリカのピレリ・ワールドチャレンジでも使用されるなど、GT3カーの中核と言えるシリーズだ。
■「重要なマーケット」での新シリーズ。日本でも2戦を開催
そんな『ブランパンGT』の名を冠したシリーズが、2017年にスタートすることになった。この日ラテルは、ヨーロッパでのブランパンGTの2017年カレンダーを紹介した後、「ヨーロッパ、アメリカに続く重要なマーケットへのステップ」として、『ブランパンGTシリーズ・アジア』を立ち上げると発表した。
シリーズは全6戦。4月にマレーシアのセパンでスタートし、5月にタイのチャン・インターナショナルサーキットで第2戦を開催。6月には来日し、鈴鹿サーキットで第3戦、8月には富士スピードウェイで第4戦と、日本では2戦が予定される。また、10月には中国の上海で、そして最終戦はふたたびセパンで、こちらは2時間レースとなる。
また参加車両は、GT3についてはプロのみのカテゴリーは設けられず、ひとりはプロ、もうひとりはブロンズクラスのアマチュアという『プロ/アマ』、アマチュア同士のコンビによる『アマ/アマ』という2クラスが設けられる。また、その下位カテゴリーとしてアマチュア同士によるGT4カテゴリーも用意される。
レースは1時間レースが週末に2回行われ、1回は土曜日に開催される。SROはアジアシリーズ開催に向け、テレビ放映やメディアサービス、SROによるBoPの導入、タイミングサービスや賞金の設定、ホスピタリティの設営等を行うという。