2018/19年WEC世界耐久選手権は5月4日、2名のドライバーのアタックラップタイムのアベレージでグリッド順位を決定する公式予選が行われ、マイク・コンウェイと小林可夢偉がドライブしたTOYOTA GAZOO Racingの7号車(コンウェイ/可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組)がポールポジションを獲得した。総合2番手は8号車トヨタTS050ハイブリッドがつけ、レベリオン・レーシングの1号車レベリオンR13・ギブソンが総合3番手、プライベーター勢最上位となっている。
前日の練習走行日から続く晴天の下、気温19.4度、路面温度24.4度というコンディションで開始された開幕戦の公式予選は、スパ名物のオー・ルージュで発生したクラッシュなどにより、2度に渡ってセッションが中断する波乱の展開となった。
オンタイムで開始されたLMP1とLMP2クラスの予選だったが、開始直後にSMPレーシングの17号車BRエンジニアリングBR1・AERがケメル・ストレート上でストップ。これを回収するため1回目のレッドフラッグが提示される。
セッション再開後、各車がアタックに向かうなかで8号車トヨタを駆るフェルナンド・アロンソが1分55秒134というベストタイムをマークすると、直後を走る7号車トヨタのコンウェイが1分54秒679を出してこれを上回る。
この直後、コース上ではドラゴンスピードの10号車BRエンジニアリングBR1・ギブソンを駆るピエトロ・フィッティパルディがオー・ルージュで姿勢を崩し、正面からタイヤバリアに激突するクラッシュが発生。セッションはふたたび赤旗中断となった。
ドライバーの救出ならびにマシンの回収、さらに崩れたタイヤバリアの補修を行う関係で20分以上の中断期間を経て、セッションは現地時間16時28分に再開される。
すでにひとり目のアタックを終えていたトヨタは、可夢偉と中嶋一貴をそれぞれコースに送り出し、暫定3番手につける1号車レベリオンはニール・ジャニから代わったブルーノ・セナがコースインしていった。
1周のウォームアップの後、上位3台は連なる形でアタックラップへ。ここでトップタイムをマークしたのは7号車トヨタを駆る可夢偉。全体ベストとなる1分54秒488は8号車トヨタを駆る一貴のタイムを約コンマ3秒上回るもので、ドライバー2名のアベレージタイムで決まる予選ポールポジションを確実なものとした。