第46回ADACチューリッヒ24時間レース(ニュルブルクリンク24時間レース)は5月13日、決勝レースの赤旗中断が現地時間14時に解除され、1時間30分の戦いが展開されたが、ここで逆転しトップに立ったマンタイ・レーシングの912号車ポルシェ911 GT3 R(リヒャルド・リエツ/パトリック・ピレ/フレデリック・マコウィッキ/ニック・タンディ)が優勝を飾った。
深夜2時頃から雨が降り、いったんは小康状態だったものの、夜が明けた頃からふたたび雨が降りはじめたニュルブルクリンク24時間。レースは終盤を迎えていたが、11時59分、レース中断を告げるレッドフラッグが提示されていた。
しばらく霧は深いままで、13時頃にメインストレート上の霧こそ薄くなったものの、強い雨が降るなかリスタートが告げられた。13時45分、ふたたびグリッドに並べられたマシンがフォーメーションラップに出るが、コースは完全にヘビーウエット。そのなかで残り1時間30分の戦いが展開されていった。首位に立っていたメルセデスAMGチーム・ブラックファルコンの4号車メルセデスと、2番手の912号車ポルシェは同一周回。3番手争いも4台が同一周回という展開だ。
グランプリコース周辺が非常に霧が濃い状態だったが、中断時トップの4号車メルセデスを駆るアダム・クリストドロウは、ハイペースで同一周回の2番手だった912号車ポルシェを駆るマコウィッキとの差を広げようとするが、なかなか2台は差がつかない。また、007号車アストンマーチンとブラックファルコンの2台のメルセデスAMGの間でも、激しい表彰台圏内の争いが展開されていった。
2台によるトップ争いは129周目の1コーナーで決した。ドッティンガー・ホーエからスリップストリームにつけたマコウィッキは、グランプリコースに入りふたたびスリップへ。1コーナーでアウトにマシンを振ると、ギリギリまでブレーキングを遅らせ、クロスラインでアウトからオーバーテイク! 2台は接触し姿勢を乱すが、わずかなカウンターステアで立て直したマコウィッキに対し、クリストドロウはハーフスピンを喫してしまった。