8月3日、WEC世界耐久選手権は8月17~19日にイギリス、シルバーストンで開催される2018/19年シーズン第3戦シルバーストンの最新版エントリーリストを公開した。この中でLMP1クラスにフルシーズンエントリーしているCEFC TRSMレーシングが同ラウンドに出場しないことが分かった。
2018年5月から2019年6月に行なわれるル・マン24時間まで、1年強に渡って開催されることから“スーパーシーズン”の名の下で争われている今季のWEC。開幕戦スパ・フランコルシャン、第2戦ル・マンともにTOYOTA GAZOO Racingが勝利を飾っている2018/19年シーズンは、8月17~19日に早くも2018年の折返しとなる第3戦を迎える。
イギリスを代表するサーキットであるシルバーストンが舞台となる今戦へは当初、4クラス合計36台がエントリーすることとなっていた。しかしレース2週間前に発表された今回のエントリーリストでは、ここからLMP1クラスに2台のジネッタG60-LT-P1・メカクロームを投入しているプライベーターチームのCEFC TRSMレーシングの名が消え、最高峰のLMP1クラスが8台、LMP2クラス7台、GTEプロクラス10台、GTEアマクラス9台の合計34台に改められている。
ジネッタは同日、ホームページで母国ラウンドへ出場できない旨を公表しその理由として、ジネッタのLMP1マシンが搭載するメカクローム製エンジンのパフォーマンス不足を挙げた。これを受けてジネッタのテクニカルチームは、ライバルのSMPレーシングが使用しているAER製V6ツインターボエンジンをへの載せ替え決定したという。
このほか、各クラスで若干名ながらドライバー交代が見られ、LMP1クラスでは3名すべてがTBAとなっていたバイコレス・レーシング・チームにオリバー・ウェッブと、8日に同チームが行なうプライベートテストに参加するレネ・バインダーが加えられた。しかし、依然として3人目の枠にはTBAの文字が入っている。
同じくLMP1プライベーターのSMPレーシングは、17号車BRエンジニアリングBR1・AERのレギュラードライバーとして開幕戦と第2戦に参戦したマテボス・イサーキャンの登録を解除。17号車BR1は今戦、ステファン・サラザンとイゴール・オルドジェフの2名体制で6時間レースを戦う予定だ。
LMP2はTBAとなっていたラルブル・コンペティションの3人目に森善治が加わった以外に変化はなく、同様にGTEプロクラスもすでにお伝えしているアストンマーチン・レーシングのドライバーライアップ変更を除いて各メーカーに動きは見られなかった。
一方、GTEアマクラスは2チームがドライバーを変更している。まず、88号車ポルシェ911 RSRを走らせるデンプシー-プロトン・レーシングは、カリド・アル・クバイシに代えてジャンルーカ・ローダを起用しオールイタリア人トリオを結成した。
また、90号車アストンマーチン・バンテージGTEでエントリーしているTFレーシングは、アストンマーチン・レーシングのサポートを受け、2017年のル・マンウイナーであるジョナサン・アダムを助っ人に招聘。ゴールドランクドライバーのユアン・ハンキーに代えてプラチナドライバーを起用することで戦力増強を図っている。