IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC)に参戦しているマツダチーム・ヨーストは9月9日、シリーズ第11戦ラグナ・セカに挑み、ジョナサン・ボマリート/ハリー・ティンクネル組55号車マツダRT24-P DPiが総合4位、トリスタン・ヌネス/オリバー・ジャービス組77号車マツダRT24-P DPiは総合9位フィニッシュとなった。
命名権の移動によって2018年4月より、長年親しまれた『マツダ・スピードウェイ・ラグナ・セカ』から『ウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカ』へと名称が変更された同サーキットで開催されたIMSA WSCC第11戦。
秋晴れのなか迎えた9日の決勝は、スタートとほぼ同時にマツダが参戦するプロトタイプ(P)クラスのマシン同士による接触に端を発した多重クラッシュが発生。この混乱のなかで2台のマツダRT24-P DPiは予選順位からそれぞれポジションを上げ、ボマリート駆る55号車が総合4番手、ジャービスの77号車が同5番手につける。
■レース中盤、55号車マツダがトップ快走も……
その後、ポールシッターの10号車キャデラックDPi-V.Rがマシントラブルで戦線離脱したことで総合3番手となった55号車は、スタートから1時間を迎える直前にアキュラ・チーム・ペンスキーの7号車アキュラARX-05 DPiを交わして2番手に浮上した。
トップを追う55号車はスタートから1時間過ぎに1回目ピットインを済ませると、この日4回目のフルコースイエローを経て迎えたレース中盤のリスタート時には、ボマリートから替わったティンクネルがレースリーダーとなった。
そのティンクネルは、リスタートからわずか10分の間に総合2番手のマシンに対して約10秒のギャップを作ると、2度目のピットイン後も好ペースを維持。チームにとって悲願となるシリーズ初優勝への期待が高まっていく。
しかし、チェッカーまで残り30分あまりとなったところで『好事魔多し』という言葉を体現するアクシデントが55号車を襲った。
レース終盤に入って後続に約10秒のマージンを築いてトップを快走するティンクネルだったが、5コーナーの侵入時に並んだ周回遅れのマシンが急激にイン側に寄せてきたことで2台は接触。55号車はスピンを喫してしまう。
グラベルには出ず、なんとかコース上に留まったティンクネルだったが、マシンの再始動に時間を要したことで首位はおろか表彰台圏外の6番手までポジションを落とすこととなってしまった。
それでも最後まで諦めない姿勢をみせたティンクネルは、終盤の30分の間に2台の先行車を交わして再度、表彰台圏内への復帰を試みる。しかし、ポディウムまではあと一歩およばず、最終的に総合4位でのチェッカーとなった。