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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2019.06.12 14:00
更新日: 2020.01.08 12:37

ル・マン24時間:BoPの再調整を望むBMW。「せめてレースをさせてほしい」とダ・コスタ

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ル・マン/WEC | ル・マン24時間:BoPの再調整を望むBMW。「せめてレースをさせてほしい」とダ・コスタ

 6月12日から走行が始まる第87回ル・マン24時間レースに、2台体制で参戦しているBMWチームMTEKは、LM-GTEプロクラス車両のパフォーマンスを調整するBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)が更新されることを期待している。

 元DTMドライバーのアウグスト・ファーフスと若手のジェシー・クローンとともに82号車BMW M8 GTEのステアリングを握るアントニオ・フェリックス・ダ・コスタは、BMW陣営で迎える2度目のル・マンが「長く、我慢を強いられれる」レースになる可能性が高いと考えている。

 本番に先駆け、6月2日に行われたテストデーにおいて、BMWチームMTEKのM8 GTE勢は2台揃ってLM-GTEプロクラス最後方に沈んだ。僚友81号車BMWのマーティン・トムチェクが記録したチーム最速タイムは3分56秒415。これはコルベット・レーシングの63号車シボレー・コルベットC7.Rを駆る、マイク・ロッケンフェラーがマークしたクラストップタイムから約2.4秒遅いものだった。

 テスト前に交付された最新BoPで、BMWは2018年のル・マン24時間と比べて9kg重い1280kgの車両最低重量を指定され、あわせてターボの最大過給圧もエンジン回転数のほぼ全域で50ミリバール分低い数値に変更されている。

 ダ・コスタは、このBoPによって8.5マイル(13.626km)のサルト・サーキット1周あたり約1.5秒のディスアドバンテージを抱えていると見積もる。

「ラップタイムを見なければ、コーナーでのフィーリングは良いので僕たちのクルマは速いと言えただろう」とダ・コスタ。

「僕らはこの1年間、WEC世界耐久選手権の下でレースを戦い続け、いま、1年ぶりにここに戻ってきた。そのル・マンでは僕たちがチームとして成し遂げた進歩をみせたいと思っているんだ」

「我々はみな、戦いのための準備ができているが、残念ながら僕たちに与えられたBoPはそうではないみたいだ……。BoPについて話すのは好きではないし、BoPで優位に立ちたいとも思わない。だけど、せめて同じレースを戦わせてほしいんだ」

「(24時間レースは)たとえ最高のクルマをもっていたとしても勝つのは難しい。となれば、僕たちが置かれている状況ではただひたすら、長く退屈なレースを過ごすことになるのが予想できる。それは本当にやりたくないことのひとつだよ」

「ドライバーとしてこの場所に居られるのは特別なことだよ。しかし、そんな大舞台で“何か”に左右されてしまうのは嫌なんだ。公平なレースができる状況を手に入れ、僕たちもコンペティションに参加できることを願っているよ」

■「わずかな再調整でM8 GTEはパックの中に戻れる」とBMWチームMTEK代表

LM-GTEプロクラスのBoP再調整を求めるBMWチームMTEKのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ
LM-GTEプロクラスのBoP再調整を求めるBMWチームMTEKのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ
81号車BMW M8 GTEはニッキー・キャツバーグ、マーティン・トムチェク、ピフィップ・エングがドライブする
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この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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