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投稿日: 2017.08.20 20:16
更新日: 2017.08.20 20:36

『スーパーフォーミュラ初優勝』が幻に……落胆飲み込み、可夢偉「次は30秒のギャップを作ります!」

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スーパーフォーミュラ | 『スーパーフォーミュラ初優勝』が幻に……落胆飲み込み、可夢偉「次は30秒のギャップを作ります!」

 スーパーフォーミュラ参戦3年目で、ついに小林可夢偉(KCMG)が初優勝……と、誰もが確信していた第4戦ツインリンクもてぎの決勝レース。しかし、2番手に実質10秒以上のギャップを築きながら、ピット作業で右リヤタイヤの装着に時間が掛かってしまい、まさかの後退、2位でレースを終え、スーパーフォーミュラ初優勝のチャンスが手の中から滑り落ちてしまった。

「自分の中で、(ピットでのアクシデントは)ショックというよりも笑ってしまったんですよね」と、会見でその時の状況を振り返る可夢偉。

「僕の横で(マシンの斜め前でピットレポートしていた松田)次生さんが『あっーーー!!』ってすごい顔で驚いている姿を見て、笑っちゃたんですよね。クルマは週末を通してずっと良くて、今まではここまでのパフォーマンスを出すことができなかった中で速さを見せることができたのは良かった。まだまだ足りない部分があるので、それはこれからハングリーにやって成長しつつ、もうピットストップで笑うことがないように、次生さんの『あっーーー!!』っていう顔を見ないように頑張りたいなと思います」

「次生さんは衝撃的な顔をしていましたよ。この世の終わり、みたいな」と、可夢偉は深刻になりかねない雰囲気を、笑いに変えて表現した。

 可夢偉節炸裂で、会見会場は笑顔に包まれるが、スーパーフォーミュラ3年目でようやくつかんだ優勝のチャンス。その絶好の機会を目の前で失ってしまった落胆は、想像に難くない。

 トップのままで迎えた35周目のピットイン。通常ならば、12〜13秒のストップ時間で済むピット作業。しかし、右リヤタイヤのナットがはまっていない状況でジャッキダウンしてしまい、タイヤがはめられないなどで30秒というストップ時間になってしまった。コースインした時には、可夢偉はトップのピエール・ガスリー(TEAM MUGEN)の12秒後方の2番手になってしまっていた。

 このピットイン以前にも、可夢偉とKCMGは不幸にも無線のトラブルに見舞われていた。レースの序盤10周前後では交信できていた無線がその後、トラブルでつながらず、可夢偉とチームでコミュニケーションが採れなかったかったことも戦略面で悪い影響を及ぼしてしまったのだ。

「何回か手を振ったり、首をこうやって(真横に向けて)アピールしたんですけどね。お陰で首の左側が痛くなりました。久々に毎周、必至にサインボードを見ていました。でも、気づいてくれなくて、寂しかったです(苦笑)」と会見で話す可夢偉。

「ギャップも途中で分からなくなって、集中がちょっと切れました。もっと前にピットに入りたかった」と、チームと可夢偉の悪い兆候はこの時点から起きていた。


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