一方、可夢偉が所属するチームルマン山田健二監督も「ここ2戦は流れが悪いですよね。クルマのイメージ的にはそれほど悪いとは思っていないのですが、勝つためにはもうワンステップ、上に行かないといけないので、この富士では新しいトライをしています。ファクトリーのリグ(7ポストリグ)でかなりクルマを揉んで、何百ランもしてきました。それが今日、試せなかったのがまた、ちょっと悪い流れですが……(苦笑)」と、こちらも準備万端の様子で、この富士を新しいセットアップで臨むことを明らかにしている。
金曜日がウエットコンディションになったことが、新しいセットアップを試せなかったチーム、これまで上手く結果を残せていないチームにとってはディスアドバンテージになってしまったが、まずは明日、土曜日の1時間の練習走行がひとつの勝負どころとなりそうだ。
土曜の練習走行は前回からの持ち越しセットで走行することになるが、前回の岡山の予選Q1で脱落したドライバーは今回、ニュータイヤを持ち越せる。今回の富士では可夢偉の他、ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION)、小暮卓史(DRAGO CORSE)、中山雄一(KCMG)の4台はニュータイヤが1セット多い状況なので、予選前の練習走行では順当ならば上位に来るはず。
今回注目したい一貴、可夢偉ともに、この富士で大量点を逃すとチャンピオンの可能性はかなり厳しくなる。3戦目にしてすでに背水の陣で臨まねばならない一貴、可夢偉の今回の出来映え、そして動向は、まずはその練習走行の結果で察することができそうだ。