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投稿日: 2019.03.07 10:59

スーパーフォーミュラ実力者ふたりに聞くSF19の印象。2度の王者石浦は「“はまっている”ところ」

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スーパーフォーミュラ | スーパーフォーミュラ実力者ふたりに聞くSF19の印象。2度の王者石浦は「“はまっている”ところ」

 スーパーフォーミュラ鈴鹿公式テスト2日目(3月5日)、この日は完全ドライコンディションに恵まれ、20台の新車『ダラーラSF19』にとっては実質最初の本格的な手合わせという格好になった。そんななかでドライバーは、先代車SF14との違いをどんなふうに感じていたのか。チャンピオン争い常連の実力者、石浦宏明と関口雄飛に聞いた。

 純粋な新車インプレッションを聞くという意味では、ドライバーおよび“陣営”がほぼ固定された状態で新車への乗りかえを迎えた選手が最も相応しい。しかし、2019年はホンダ勢を中心にドライバーの移籍が多く、また移籍していないドライバーもエンジニアリング体制に変化が生じたりしているため、状況ほぼ固定で新車イヤーに入った選手はそれほど多くないのが実状だ。

 貴重な“体制維持度高めドライバー”としては、石浦宏明(JMS P.MU/CERUMO・INGING)と関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)の名が挙げられる。石浦は村田卓児エンジニアと、関口も柏木良仁エンジニアと長きに渡ってタッグ継続中であり、それぞれSF14で何度も優勝を飾ってきている。SF19との初期比較を聞くにはうってつけの存在だろう。

関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)

 しかしながら、今回の鈴鹿テストでは両者とも順位的にもうひとつのところに甘んじていた。石浦が初日総合で10番手タイム、2日目はなんと17番手。特に2日目については本人が「ソフトタイヤのニュー(を履いてのアタックタイム)では実質最下位くらいじゃないですか」と苦笑する状況で、「全然、順調じゃないですね」。関口の方は初日が5番手、2日目が9番手と石浦ほど低い位置にはいないが、彼らしい勢いがタイムシート上からは感じられなかった。

 2日目の走行終了直後に石浦が村田エンジニアと話していた雰囲気から察すると、順位低迷には何かしら具体的な不具合の影響もあったようなので、必ずしもセットアップ面で大苦戦しているわけではない可能性もあるが、いずれにしても「いわゆる“はまっている”ところです」と石浦は振り返る。近年の石浦陣営にはあまりなかった状況だ。

「そうですよね、(自分たちとしても)不思議です。SF19に戸惑っている? そうなのかどうか、ちょっとわからないですね。ミディアムの方が、まだ(上位とのタイム)差は少ないと思います。ソフトでの上がりしろが取れていない感じですかね」

 5年間で2度の王座獲得を果たしたマシンであるSF14との違いについては、石浦は現時点でどう感じているのだろうか。その第一声は、やはりというべきか「思ったほど違わないですね」。これは多くのドライバー、エンジニアと同じである。

「アシ(サスペンション)の付いている位置とかは違ってますけど、まっさらな新車ということではないですよね。最初から普通に走れているチームも多いですし」

 激変だったスウィフト(当初はFN09、後年はSF13と呼ばれた先々代マシン)からSF14へ乗り換えたときの変化度合いを100とすると、SF14からSF19は「20くらいじゃないですか」。これはわかりやすい“指標”といえそうだ。

 ただ、石浦は「乗っている感じもSF14に近いですけど、やはり違いはあります」とも語る。「フロントタイヤがワイドになって、ホイールベースが短くなった(3165mmから3115mm)こと、それと空力の影響もあってフロントが(コーナーで)入りやすくなっていると思います」。

■SF14、SF19の好みは「どっちでもいいです、速く走れれば(笑)」と“関口節”炸裂


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