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投稿日: 2023.06.18 00:37

P.MU/CERUMO・INGING 2023スーパーフォーミュラ第5戦SUGO 予選レポート

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スーパーフォーミュラ | P.MU/CERUMO・INGING 2023スーパーフォーミュラ第5戦SUGO 予選レポート

INGING MOTORSPORT
SUPER FORMULA 2023
P.MU/CERUMO・INGING

RACE REPORT
第5戦 スポーツランドSUGO

2023年6月17日(土)予選
天候:晴れ 路面:ドライ

#38 坪井翔
予選:4番手
#39 阪口晴南
予選:不通過

 2023年の全日本スーパーフォーミュラ選手権は、早くもシーズン後半戦となる第5戦を迎えた。第4戦オートポリスでは予選で坪井翔がポールポジション、阪口晴南が3番手という結果を残しながら、決勝レースでは坪井が3位、阪口がアクシデントに見舞われるなど、P.MU/CERUMO・INGINGにとっては少々悔しい結果となった。とはいえ3位表彰台で悔しさを覚えられるようになったことは、チームにとって大きな進歩と言える。この戦いを続けていけば、きっと優勝に届く日がくるはずだ。チームは勢いを後半戦でも続けるべく、第5戦のレースウイークに臨んだ。

PRACTICE フリー走行

6月17日(土) 9:10〜10:40 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 坪井翔 1’06.399/#39 阪口晴南 1’06.686

 迎えた第5戦の舞台は、宮城県のスポーツランドSUGO。1周をわずか1分強で回ってくるタイトなサーキットだが、コース幅も狭くアクシデントも起こりやすい。戦略も重要ではあるが、そのためにもまずは予選で好位置につけなければ、戦略の幅を広げることができない。

 気温25度/路面温度40度というコンディションのもと迎えた6月17日(土)午前9時10分からのフリー走行では、コースオープンとともにまずは坪井がコースイン。少しタイミングをずらして阪口がコースインし、まずは阪口が1分09秒904をマーク。さらに坪井も1分09秒090にタイムを伸ばし、午後の予選に向けたセットアップを進めていった。

 坪井、阪口ともに順調にラップを重ねていたフリー走行だったが、開始から35分というところでストップ車両が発生したことから、赤旗中断に。走行は9時52分にリスタートを迎えた。その後は他車のスピン等が見られるシーンがあったものの、中断なくセッション終盤を迎えた。

 終盤、各車がアタックシミュレーションを行っていくが、まずはここで阪口が1分06秒686にタイムを伸ばす。さらに坪井は1分06秒399にタイムを上げ、坪井が4番手、阪口が10番手で午前の走行を終えることになった。

「もともとSUGOは苦手としていたのですが、悪くない感触だと思います。トップとはまだ差がありますが、課題は明確になっています」と坪井は振り返った。4番手ではあるものの、それ以上に感触は良さそうだった。

 一方の阪口も「前戦オートポリスの走り出しよりも良くなっています。何かを変えたときの変化が分かりやすく、前戦からの上積みができていますね」とこちらも順位以上の良いフィーリングを得ていることを感じさせた。

2023スーパーフォーミュラ第5戦SUGO 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
2023スーパーフォーミュラ第5戦SUGO 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)

QUALIFY 公式予選

6月17日(土) 14:00〜15:02 天候:晴れ 路面:ドライ
ベストタイム #38 坪井翔 1’05.795/#39 阪口晴南 1’28.720

 午前のフリー走行でたしかな手ごたえを得ていたP.MU/CERUMO・INGINGのふたりのドライバーたちは、午後の公式予選までにセットアップのアジャストを行い、午後2時からの公式予選Q1を迎えた。気温29度/路面温度43度というコンディションのなか、Q1のA組に出走したのは、フリー走行後大きなセット変更に挑戦した阪口晴南だ。阪口は一度コースインした後、ピットに戻りアタックタイミングまでステイしていくと、チェッカーへタイミングを合わせコースインしていく。

 阪口は4周目、一気にアタックラップに入っていくが、スポーツランドSUGOでは時折あり得る事態が阪口を襲ってしまった。阪口がアタックに入ったタイミングのレインボーコーナー立ち上がりで#55 ブリュックバシェが姿勢を乱し、アウト側のガードレールに激しくヒットしてしまった。

 阪口はアタック中だが、クラッシュ車両停止地点はイエローフラッグが提示されており、安全のため適切に減速しなければならない。赤旗中断にもなっていなかったことから、阪口はアタックタイムを刻むことができないという不運に見舞われてしまった。結果的に阪口の順位はA組の11番手。予選通過タイムにも満たず、最後尾スタートを強いられることになった。

 このクラッシュによるガードレール補修のため、当初午後2時15分にスタート予定だったQ1のB組は開始が20分遅れ、午後2時35分にスタートが切られることになった。B組に臨んだ坪井は、コースオープン後しばらくピットレーン上でステイ。ライバルたちが一度ピットに戻ったところでコースインし、1周を走った後でピットイン。残り3分を切ったタイミングでふたたびコースへ戻った。ここで坪井は、アウトラップ後すぐとなる計測2周目にアタック一閃。1分05秒820までタイムを縮め、B組のトップでQ2進出を果たすことになった。

 10分間のインターバルを経て迎えた予選Q2。前戦オートポリスで初めてのポールポジションを獲得している坪井にとっては、2戦連続ポールポジションの期待がかかる。午後2時55分のコースオープン後、坪井は一度ピットインを行い、ふたたびチェッカーに向けてアタックを展開していった。ここでも坪井は、アウトラップ後にすぐアタックを展開。1分05秒795までタイムを縮めてみせた。

 ただ1周が短く超僅差のSUGOで、坪井の順位は4番手。惜しくもトップ3進出はならなかった。とはいえ、これまで苦手としていたSUGOでの2列目グリッド獲得に、坪井は「十分勝つチャンスはあると思います」と決勝レースに向けて明るい表情をみせた。アクシデントも多いコースだけに、うまく流れを掴むことができれば、レースではさらなる上位も狙えるはずだ。

2023スーパーフォーミュラ第5戦SUGO 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
2023スーパーフォーミュラ第5戦SUGO 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)

#38 坪井翔

「予選Q1はトップタイムでしたし、Q2でしっかりタイムを上げることができればポールポジションも見えましたが、Q1からQ2へタイムを上げきれなかったことで4番手という結果となりました。調子が良かったので少しもったいなかったというか、残念ですね」

「しかし、これまでSUGOでは予選シングルで終えたことが一度もなかったくらい苦手なサーキットだったので、2列目からスタートできるということは優勝のチャンスが確実にあると思っています。とはいえ、前戦オートポリスでもレースペースがいまひとつの部分があったので、予選は予選でしっかりと切り替え、明日のフリー走行で決勝でロングランを速く走れるようなセットを見つけていきたいですね」

#39 阪口晴南

「フリー走行で得た感触をもとに公式予選に向けて大きくセッティングを変更して臨みましたが、アタックラップで1〜2コーナーを曲がった瞬間に良い感触がありました。実際にセクタータイムも出ていましたし、予選Q1が通過できただろうという感触もあったので、黄旗区間通過でタイムが出せなかったのは残念です」

「こういった結果になりましたが、もう少しリスクを考えて早めにピットアウトするなど考え方はありました。でも早めに出すぎてもダメですし……。明日は正直厳しい展開になるとは思いますが、このところレースペースに課題があったので、今後上位でスタートできたときにしっかりチャンスを得られるように、意味のある決勝にしたいと思います」

立川祐路監督

「坪井選手は4番手でしたが、惜しかったですね。予選Q1は良かったですが、Q2に向けて少し伸びが足りなかったかもしれません。しかしトップが狙える位置ですし、決勝レースでのペース次第だと思っています。一方で阪口選手は残念のひと言です。午前のフリー走行から流れも良く、上位に進出できる手ごたえを本人ももっていました。タイミングもありますが、黄旗ばかりは仕方ないですね」

「阪口選手は明日の決勝で後方グリッドからポジションを上げることは正直大変だとは思いますが、SUGOは何が起きるか分からないコースですし、今後に繋がるレースにしたいです。チーム全体として、しっかり流れに乗れるようにしたいと思います」

2023スーパーフォーミュラ第5戦SUGO 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
2023スーパーフォーミュラ第5戦SUGO 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)


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