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投稿日: 2023.07.15 23:18

P.MU/CERUMO・INGING 2023スーパーフォーミュラ第6戦富士 予選レポート

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スーパーフォーミュラ | P.MU/CERUMO・INGING 2023スーパーフォーミュラ第6戦富士 予選レポート

INGING MOTORSPORT
SUPER FORMULA 2023
P.MU/CERUMO・INGING

RACE REPORT
第6戦富士スピードウェイ

2023年7月15日(土)
予選
天候:曇り 路面:ドライ

#38 坪井翔
予選:11番手
#39 阪口晴南
予選:10番手

 2023年の全日本スーパーフォーミュラ選手権は、スポーツランドSUGOで開催された第5戦から約1ヶ月のインターバルを経て、第6戦を迎えた。舞台は今季第1戦/第2戦と同じ静岡県の富士スピードウェイ。すでに一度レースが行われている上に、6月23〜24日にはこの富士でインシーズンの合同テストも開催され、P.MU/CERUMO・INGINGの坪井翔と阪口晴南は2日間のテストを使って有意義なデータを蓄積することができた。もちろんライバルたちも条件は同じだが、シーズン終盤戦に繋げるためにも好結果を残すべく、7月15日(土)の予選日に臨んだ。

PRACTICE フリー走行

7月15日(土) 9:00〜10:30 天候:曇り 路面:ドライ
ベストタイム #38 坪井翔 1’23.113/#39 阪口晴南 1’22.961

 迎えた第6戦の予選日となる7月15日(土)の富士スピードウェイは曇り空。前日早朝まで降っていた雨の影響は残っておらず、ドライコンディションとなっていたが、気温24度/路面温度28度という数字以上に蒸し暑いなかで午前9時からフリー走行がスタートした。

 坪井、阪口ともにコースイン後ショートランを繰り返し、午後の公式予選に向けたセットアップを続けていく。このセッションでは特に大きなアクシデント等はなかったが、開始から1時間06分が過ぎたころ、アドバンコーナーで#53 大津弘樹がストップしたことから、セッションは一度赤旗中断となった。

 フリー走行は午前10時15分に再開され、その後坪井、阪口ともに残り6分を切ってからアタックシミュレーションを行うべくコースインしていく。

 ここでまずは坪井が1分23秒113というタイムを記録。ただポジションとしては14番手となった。しかし、坪井の感触は決して悪くないもの。「ユーズドタイヤでの感触はかなり良かったのですが、ニュータイヤを温めきれず、少しハーフスピンがあった中でのタイムでした。それでこの順位なので、4〜5番手は見えています」と坪井。ただ「トップを目指そうと思うと少し差がありますね。そこをどう詰めるかですが、悪いバランスではないので、クルマはいじりづらいです」と坪井は語った。

 一方、阪口は1分22秒961までタイムを伸ばし、8番手でフリー走行を終えた。阪口は「これまでのフリー走行と比べると良かった感触です。ただ予選に向けて合わせることも必要なので、その選択を間違えないようにしたいですね」とフリー走行を振り返っている。上位陣のタイム差は僅差で、熾烈な予選になることが予想された。

2023スーパーフォーミュラ第6戦富士 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
2023スーパーフォーミュラ第6戦富士 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)

QUALIFY 公式予選

7月15日(土) 14:20〜15:02 天候:曇り 路面:ドライ
ベストタイム #38 坪井翔 1’22.892/#39 阪口晴南 1’22.889

 今季は安定して予選Q1突破を果たしているP.MU/CERUMO・INGINGの坪井翔と阪口晴南は、午後の予選に向け着実な手ごたえを得てフリー走行を終え、午後2時20分からスタートした公式予選に臨んだ。Q2進出を目指し、まずA組に出走したのは阪口だ。

 気温25度/路面温度29度というコンディションのもとコースインした阪口は、一度ピットに戻った後再度コースイン。チェッカーに向けてタイヤをウォームアップさせていくと、5周目に1分23秒190というタイムを記録する。

 ただフリー走行から今回はHonda/M-TEC HR-417Eエンジン搭載車が速い状況が続いており、今回も上位を占めることになる。阪口はそんな中でも、TOYOTA/TRD 01Fエンジン勢の最上位となる6番手に食い込みQ1突破を果たした。

 5分間のインターバルを経て、午後2時35分からスタートしたQ1のB組には坪井が出走した。午前のフリー走行の後には予選上位進出の手ごたえを得ていた坪井だったが、フリー走行のときに吹いていた風がこの予選時には止んでおり、風を織り込んでセットアップしていた坪井の目論見はやや外れてしまった。

 しかしそんな中でも、坪井は一度ピットインした後、アタックラップに向かっていくと、5周目に1分23秒345までタイムを縮め、阪口と同様B組の6番手に。こちらもQ1突破を果たしてみせた。TOYOTAエンジン勢のなかで2台がQ1を突破したのは、P.MU/CERUMO・INGINGのみとなった。

 B組もやはりHondaエンジン車が上位につけていたが、とはいえTOYOTAエンジン勢にもチャンスがないわけではない。チームは坪井、阪口ともにインターバルの短い間を使ってセットアップの修正を行い、午後2時55分からスタートしたQ2に臨んだ。

 ここでまずは坪井が4周目にアタックに入っていく。ただ、坪井が1分22秒892までタイムを伸ばすも、終わってみれば10番手。そしてその直後、坪井のタイムを上回ってきたのが阪口だった。

 阪口は4周目、1分22秒889というタイムを記録。坪井をわずか0.003秒上回り、10番手につけることになった。この結果、坪井は11番手にダウン。とはいえP.MU/CERUMO・INGINGは苦しい状況ながら4列目、5列目のグリッドを獲得した。

 中団の位置からではあるが、大事なのは決勝レース。特にこの富士スピードウェイはスーパーフォーミュラ開催地のなかでもオーバーテイクがしやすいコース。数々のバトルがあったのは第1戦/第2戦でも証明されている。

 P.MU/CERUMO・INGINGは決勝レースでの巻き返しを狙い、7月16日(日)の決勝日に臨む。

#38 坪井翔

「うまくいかなかったですね。フリー走行では風が強かったのですが、それに影響されすぎて保守的になってしまったように思います。予選では風が止んでしまったので、セッションひとつ分遅れてしまったような感じです。Q2の感じがQ1で出せていれば、また違った景色が見られたように思っています。今回はHonda勢が速く、トップ3〜4台は見えない位置でしたが、うまく進められていればTGR勢のトップにはいられたと思います。明日の決勝は暑くなって欲しいですね。気温が上がった方が僕たちのクルマには合っていると思いますし、富士は抜くことができるコースですからね。今季課題としていた決勝ペースをしっかり上げられるようにしたいです」

2023スーパーフォーミュラ第6戦富士 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
2023スーパーフォーミュラ第6戦富士 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)

#39 阪口晴南

「今回の予選はTGR勢が苦戦しましたが、Q1のA組では僕だけが突破することができたので、クルマの調子は悪いわけではないと思いますし、手ごたえもありました。ただラップタイムを見て驚きましたね。とはいえ、ここ数戦Q1を突破し続けていられるので、安定感を出すことができていると思っています。Q2ではさまざまなセットアップを試してみたりしましたが、ちょっと上位は見えないタイムでしたね。あまり見えないものを追いかけすぎても良くないので、ひとつずつ取り組んでいきたいです。明日は路面温度が上がると思うのですが、富士で路温が高いレースは難しいです。その対策をしっかりしてしているので、それが活かせるようにしたいですね」

2023スーパーフォーミュラ第6戦富士 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
2023スーパーフォーミュラ第6戦富士 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)

立川祐路監督

「坪井選手、阪口選手とも2台がなんとかQ2に進出することができた予選でしたが、Q2ではそこからさらにポジションを上げるまでには至りませんでした。思っていたよりトップとの差があったので、少し残念でしたね。チームにとっては難しい予選になってしまったと思います。とはいえ決勝レースは明日ですし、今年のスーパーフォーミュラはオーバーテイクもかなりできますからね。今日は比較的涼しいコンディションでしたが、明日はかなり暑くなる予報ですので、うまく合わせ込んでコンディションを味方につけられるようにしたいと思っています。チーム一丸となって2台が追い上げられるようにしていきたいと思っていますので、応援よろしくお願いします!」

2023スーパーフォーミュラ第6戦富士 立川祐路監督(P.MU/CERUMO・INGING)
2023スーパーフォーミュラ第6戦富士 立川祐路監督(P.MU/CERUMO・INGING)


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