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MotoGP ニュース

投稿日: 2024.03.26 17:37
更新日: 2024.04.10 14:23

山本尚貴、吉田広樹、中須賀克行、三浦愛らが参加した自民党MS振興議員連盟総会が開催。さまざまな意見が述べられる

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MotoGP | 山本尚貴、吉田広樹、中須賀克行、三浦愛らが参加した自民党MS振興議員連盟総会が開催。さまざまな意見が述べられる

 3月26日、東京都千代田区永田町の自由民主党党本部にて『自由民主党モータースポーツ振興議員連盟』の定時総会が開催された。総会には同連盟の加盟議員に加え、GTアソシエイションの坂東正明代表、日本レースプロモーション(JRP)の上野禎久代表取締役社長、レーシングドライバーの山本尚貴、吉田広樹、三浦愛、ライダーの中須賀克行らが出席し、各シリーズの取り組みやカーボンニュートラルへの対応などを説明した。

 自由民主党モータースポーツ振興議員連盟は、2001年に国内モータースポーツのさらなる振興と発展を目的に発足した国会議員による連盟組織。同連盟は古屋圭司衆議院議員が会長、モータースポーツ参戦経験を持つ三原じゅん子参議院議員が幹事長、元F1ドライバーで2021年に初当選した山本左近衆議院議員が事務局長を務めている。

 総会は山本左近事務局長による進行のもと、まず古屋会長の挨拶から始まり、その後に各団体からの活動報告が行われた。昨年11月に愛知県と岐阜県で行われたWRC世界ラリー選手権第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2023』の説明では、延べ53万6900人の観客を動員し、経済効果は約126億3200万円にのぼることが明らかにされた。

 その後はGTA坂東代表によるスーパーGTの説明に移ったが、まずは代表あいさつがGT300チャンピオンの吉田に振られた。吉田は少し戸惑いながらも「昨年はチャンピオンを獲得することができたので、すごく嬉しかったですし反響も大きかったです。それくらい認知あるレースを主催していただいているGTアソシエイションさんには本当に感謝しています」と議員たちを前に述べた。

「今年のスーパーGTは、環境面で予選方式や持ち込みタイヤ本数が変わることになります。その部分は僕たちも避けて通れない部分だと思っているので、そういったことを考えながらスーパーGTが魅力的なレースになるよう頑張り、手伝っていければと思っています」

山本尚貴、吉田広樹、中須賀克行、三浦愛らが参加した自民党MS振興議員連盟総会が開催。さまざまな意見が述べられる
自民党モータースポーツ振興議員連盟の総会に出席した吉田広樹

 2024年は前身のJGTC全日本GT選手権スタートから30周年という節目の年を迎えるスーパーGT。説明のなかで坂東代表は、カーボンニュートラル社会を見据えた新予選方式の採用や、今季GT300に導入される50%カーボンニュートラル燃料『GTA R50』を将来的には国内で精製することを目指したいと語った。

 続くJRP上野社長による全日本スーパーフォーミュラ選手権の説明では、シリーズの代表選手としてPONOS NAKAJIMA RACINGから参戦する山本の経歴に触れ、2023スーパーGT第6戦での大クラッシュから3月のスーパーフォーミュラ開幕戦で復帰したことが議員たちに説明された。

 上野社長からマイクを受け取った山本は「昨年大きな怪我をしてしまい、現役どころか命を落とす可能性もありました。そんななか、オフィシャルや医療従事者の方に助けていただき、命を助けていただきながら現役ドライバーとして復帰することが叶いました。本当に感謝しています」と述べ、安全面の重要性を続ける。

「もちろん環境面も大事ですが、マシンを操っている者としては“ドライバーの命”がもっとも大事だと思っています。ですので、環境面への配慮と同時に、ドライバーやチーム、オフィシャルの安全を考慮していただき、来場されているファンの方に被害を加えることがないように配慮しながら、モータースポーツ業界は取り組んでいかないといけないと思っています」

山本尚貴、吉田広樹、中須賀克行、三浦愛らが参加した自民党MS振興議員連盟総会が開催。さまざまな意見が述べられる
自民党モータースポーツ振興議員連盟の総会に出席した山本尚貴

 また、2023年から全日本ロードレース選手権JSB1000クラスにカーボンニュートラル燃料を導入した日本モーターサイクルスポーツ協会では、総会に参加した中須賀がライダーとしてカーボンニュートラル燃料の印象を以下のように述べる。

「昨年から新燃料を使用してレースを行ったのですが、当初はカーボンニュートラル燃料の特性でエンジンパワーやエンジンブレーキの性能が変化した部分がありました。ですか、回数を重ねるにつれて問題点は解決され、ライディングにも慣れてきました」

「その結果、予選でコースレコードを更新するほどラップタイムが向上しました。レース時間を短縮した大会もありましたが、十二分にモータースポーツとしての感動を与えられたのかなと思っています。これからも環境に優しく、カーボンニュートラルなモーターサイクルレースの発展にライダーという立場で盛り上げていきたいです」

山本尚貴、吉田広樹、中須賀克行、三浦愛らが参加した自民党MS振興議員連盟総会が開催。さまざまな意見が述べられる
自民党モータースポーツ振興議員連盟の総会に出席した中須賀克行

 なお全日本ロードJSB1000では、4月に2025年を見据えた第2世代燃料のテスト開始が予定されているという。さらに総会は女性レーシングドライバーによるKYOJO CUPドライバーを代表して、三浦愛があいさつを行った。

「私はカートから数えると20年以上モータースポーツの世界にいるのですが、女性ドライバーは“今”が一番輝いていると感じます。男性の方々が作り上げてきてくれたモータースポーツのなかに、私たち女性が活躍できる場を作っていただいて本当に感謝しています」

「男性と女性の区別がもちろん必要なスポーツでもありますけど、私たち女性ドライバーはこの活躍の場、チャンスの場をいただけたことに甘えず、しっかりと実力をつけ、さらにモータースポーツを盛り上げていきたいです」

山本尚貴、吉田広樹、中須賀克行、三浦愛らが参加した自民党MS振興議員連盟総会が開催。さまざまな意見が述べられる
自民党モータースポーツ振興議員連盟の総会に出席した三浦愛

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