レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

スーパーGT ニュース

投稿日: 2016.05.10 14:00

永井/佐々木組30号車プリウス、GT富士で9位入賞

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


スーパーGT | 永井/佐々木組30号車プリウス、GT富士で9位入賞

決勝日・フリー走行 5月4日(水・祝)8:30~9:00
 心配された雨は夜のうちに降ったものの、早朝には止んでいたばかりか、強い日差しが一気に路面を乾かして、フリー走行が始まる頃にはほぼドライコンディションに。前日の公式練習を十分に走れなかった「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」にとっては、遅れを取り戻すまたとない機会にもなった。まずは佐々木選手からの走行となり、時間を余すことなく使おうと計測開始と同時にコースイン。

 6周走って、まずは1分39秒839をマークし、後半を永井選手に託すこととなる。その永井選手もコンスタントにタイムを刻み、1分40秒978をマーク。最後に1周のみ佐々木選手がチェック走行を行い、その直後にチェッカーが振られることとなった。ドライバーのふたりには笑みも。どうやら決勝セットは順調に詰められていたようだ。

決勝レース(110周)14:00~
 国内レースとしては最多の集客を誇る、ゴールデンウィークの富士500kmレースだが、今年も5万人を超す大観衆がサーキットに集まり、今さらながらにスーパーGTの人気の高さを伺わせることとなった。スタート進行の始まりと同時に行われる8分間のウォームアップには、今回もスタートを担当する佐々木選手が走行。その力強く走る様子は、まさに準備万端といったところ。いったんピットに戻った後、「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」は熱い視線が注がれるグリッドに並べられた。今回はスタート前に、熊本地震の犠牲者に対する黙祷が。本来、次回のレースはオートポリスが舞台だったのだが施設の損傷もあり、また周辺環境への配慮から中止となることが正式に発表されていた。

 スタートでのジャンプアップを狙った佐々木選手だったが、まわりはストレートパフォーマンスに定評のあるFIA-GT3ばかり。特にターボパワーを炸裂させたGT-R GT3には抗う術もなく、ポジションを20番手に落としてしまう。それでも9周目には1台をパス、その後もトラブルで遅れる車両が現れるたび順位を上げて、23周目には15番手に。そして、34周目に永井選手と交代する。

30号車TOYOTA PRIUS apr GTの永井宏明と佐々木孝太
30号車TOYOTA PRIUS apr GTの永井宏明と佐々木孝太

 全車が最初のドライバー交代を済ませた時点で「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」は16番手。前後を走るのはいずれも歴戦のドライバーながら、永井選手は堂々たる走りを見せ、中盤も脱落する車両が相次いだことで64周目には、ついに13番手にまで浮上した。その矢先にGT500車両にアクシデントが発生。66周目から70周目までセーフティカーがコースに入る。昨年までの規定であれば、この間にドライバー交代を行うものの、今年からはSCランの終了までピットに入ることは許されない。ほぼ2時間を経過した71周目、ピットロードがようやく開放されて「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」が戻ってくる。JAF-GTならではの燃費の良さもあり、素早く佐々木選手はコースイン。

 その時点で、すでに順位を入れ替えている車両も存在していたが、全車が最後の交代を済ませると、佐々木選手は入賞圏内の10番手にポジションアップ! さらに92周目には7番手を走行していた車両がドライビングスルーペナルティで後退。ひとつ順位を上げ、9位でフィニッシュすることとなった。デビュー2戦目にして早くも入賞を果たした永井選手は、誰よりも嬉しそうだった。

 前述したとおり、オートポリスのレースが中止になったことで、次のレースは7月に開催されるスポーツランドSUGO。テクニカルレイアウトが、プリウスの大好物であるのは冒頭でも触れたとおり。2か月ほどインターバルは広がってしまったが、「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」には今回の勢いを保ちつつ、さらなる躍進の期待が込められることとなった。

永井宏明選手
「長いレースで辛かったですけど、初ポイントが獲れたのでこんな嬉しいことはないですね! チームで、みんなで獲れた初ポイントなので、次に繋げられるようにしたいと思います。公式練習、予選で苦労しましたが、今日の朝は晴れていて、公式練習で遅れを取った分をなんとかギリギリ間に合わせることができたので、それがポイントに繋がったんだと思います。本当にみんなの頑張りに感謝しています」

佐々木孝太選手
「何とか入賞できました。予選が苦しかったり、今回はいろいろトラブルが続いていたりしたのでホッとしました。でも、きっちりレースをすれば、もっと順位は上げられるっていう自信はあったので、実際にクルマをゴールへ持っていくことが出来て、永井選手も今日は本当に安定したラップで、ミスも全然なく、順位をキープして僕に渡してくれたので、この順位が獲れたのかな、と思いますね。後半、気温が下がってタイヤの内圧が合わなくなって、ちょっと苦しかったけど貴重なポイントが獲れたので、これは次に繋がると思います!」

金曽裕人監督
「30号車は、まさに粘り勝ち。昨日までは流れが悪かったけど、確実にポイントを獲りますよ。と宣言してレースをして、クルマはまだ完璧じゃない状態でも、永井選手も佐々木選手も、これだけ粘って走ってくれました。途中スピンや接触もなく。その上、そんなにペースも悪いわけじゃなかったですからね。だから、クルマをもっと良くしていけば、もっともっと上に行けそうって感じがします。次のSUGOはクルマ的に得意なサーキットなので、ぜひ期待していてください!」


関連のニュース