「日独両国が歩み寄り、両国にとって実りのある、インターナショナル化したレース運営が行えることが重要であり、BMWとしてもクラス1は理想的なレースレギュレーションだと考えている。クラス1が実現し、フィールドが広がることによって世界中のファンにも興味深いレースになることは間違いないだろう」
「ITR代表のゲルハルト・ベルガーもクラス1には賛同しており、共通化に向けて精力的にプッシュしていることもあり、BMWの希望とITRの方針が一致して良い方向に向かっている」
「BMWは2012年にDTMへ20年ぶりにカムバックを果たし、わずか数年でこの素晴らしいシリーズからまた撤退することは考えてはいない。クラス1についてはGTAとともに、ITRが長年に渡って話し合いを重ねてきており、これを実現するために双方が非常に努力をしている。両国にとってクラス1は今後のモータースポーツ活動の発展のために重要な位置を占めると確信している」
またマルカルトは、細部のDTMとスーパーGTのレギュレーションの違いについて、「DTMはスプリントでスーパーGTはセミ耐久。スーパーGTはDTMにない給油やドライバー交代、タイヤメーカーがフリー、さらにはエアロやDRSなど、さまざまな件も話し合いのテーマに上がり、双方で異なる部分も多々あるものの、たがいに譲歩しながらそれらを詰めていく」としている。
■マルカルトが“古巣”を訪問
さらにこのバーベキューパーティのなかでマルカルトは、9月6日に、ケルンにあるトヨタ・モータースポーツGmbHを訪れたことを明かした。マルカルトはBMWモータースポーツの代表になる前は、トヨタF1チームのビジネス・デベロップメント・マネージャーとしてTMGに在籍していたこともあり、TMGは古巣と言える。
ここでマルカルトは、レクサスブランドのDTMへの“勧誘”を行ったことを認めたTMGはロジスティクスや開発拠点の面で、DTMに参戦するには最良であること、またレクサスブランドのマーケティング戦略においても魅力的なプラットフォームであることを強調しており、当日は「元同僚たちと良好な話し合いができた」と語った。
DTMは2018年はさらにドイツ国外でのレース開催数を増やす可能性を探って、カレンダーの調整を行っているとの情報もある。今後残される2メーカーの動向、そして新規参入のゆくえ等々、今後のDTMの動向にはますます注目が集まりそうだ。