スーパーGT第4戦タイの公式予選が6月30日、タイ・ブリーラムのチャン・インターナショナル・サーキットで行われ、MOTUL MUGEN NSX-GTがGT500復帰後、初となるポールポジションを獲得した。
第3戦から約1カ月ぶりの開催となるスーパーGT第4戦。予選日となった土曜午前の公式練習はドライコンディションで行われ、昨年のポールポジションタイムを大幅に更新するチームが相次いだ。
しかし、いざ始まった予選コンディションは公式練習の時とは様変わり。予選セッション開始45分前にスコールが降り、路面はフルウエット。スコールはすぐにあがったものの、予選セッション開始時刻の現地時間15時時点で、路面は濡れたまま。予選開始は15分ディレイがアナウンスされた。
■Q1:コースコンディションに翻弄されたセッション。制したのはカルソニック IMPUL GT-Rの佐々木
15分のセッションディレイを経て予選Q1がスタート。GT300クラスに続き、GT500クラスのQ1突破(上位8台)に向けたタイムアタックが始まった。現地時間15時ごろの気温は29度、路面温度は35度でコースコンディションはウエット。ドライで行われた土曜午前のセッションに比べ、スコールによって気温、路面温度ともに下がっている。
GT300クラスのQ1を経て、コンディションはウエットパッチが残る完全ウエットとは言い難い微妙な状況。各車最初はまずコース状況を様子見しつつの走行となった。
最初に動いたのはMOTUL AUTECH GT-Rで、レインタイヤからドライ用のスリックタイヤに交換。路面のライン上はドライに乾き始めており、ここから各車、タイヤ交換に入るもウエット、ドライで大きく選択が分かれていく。
優勝候補でもあるau TOM’S LC500、ZENT CERUMO LC500、WAKO’S 4CR LC500のレクサス+ブリヂストン陣営はレインタイヤからニュータイヤのレインタイヤに履き替え、さらにレインタイヤからレインタイヤに交換後、さらにスリックタイヤを履いたというEpson Modulo NSX-GT、一度スリックタイヤに履き替えてコースインするも、再びレインタイヤに交換したKeePer TOM’S LC500など、チームによってタイヤ選択が分かれ、把握が難しい状況となる。
そんななか、コースコンディションは刻々と回復。残り3分で最後のタイムアタックが始まった。各車がタイムを更新するなか、ホンダNSX+ブリヂストン陣営はレインタイヤからスリックにタイヤを代え、その中でRAYBRIG NSX-GTがまずトップタイムをマーク。
続いてMOTUL MUGEN NSX-GTがRAYBRIGタイムを上回る。この時点でセッション残り時間は1分。ここでカルソニック IMPUL GT-Rの佐々木大樹が1分27秒015でトップに立つと、そのままQ1を制した。
2番手にはフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rの高星明誠、KEIHIN NSX-GTの小暮卓史が3番手に続き、ランキングトップで64kgのウエイトハンデを積むRAYBRIG NSX-GTの山本尚貴が4番手につけてジェンソン・バトンにたすきをつないだ。