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スーパーGT ニュース

投稿日: 2019.04.14 08:06
更新日: 2019.04.14 11:05

スーパーGT500クラス予選《あと読み》驚く2メーカーと納得の1メーカー。2年間で入れ替わるパワーバランスと3メーカーの非情な戦い

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スーパーGT | スーパーGT500クラス予選《あと読み》驚く2メーカーと納得の1メーカー。2年間で入れ替わるパワーバランスと3メーカーの非情な戦い

 オフのテストからでは勢力図が読み取りづらかった今年のスーパーGT500クラス。ホンダNSX-GT、レクサスLC500、ニッサンGT-Rの3者のパワーバランスは、この開幕戦岡山の予選で意外な結果として表れることになった。フロントロウを独占したニッサン、その後に続くホンダ、そして低迷してしまったレクサス。それぞれのメーカーのキーパーソンにとっても、この予選は意外であったり、予想通りであったりと悲喜交々だったようだ。

 見事ポールを獲得したMOTUL AUTECH GT-Rの鈴木豊監督にとって、今回の予選結果は意外だったようだ。

「驚いています。正直、今回の予選で、ポールポジションを獲れるとは思っていませんでしたので(苦笑)」と、鈴木監督。

「朝の時点では他メーカーがもっと来ると思っていましたし、ウチもあんなタイム(1分16秒602)を出せるとは思っていませんでした。ただ、予選Q1で(松田)次生のタイム(1分17秒165)を見たときに、ある程度はいけるのかなと思いました。次生はアタックの時に前のマシンに引っかかってしまってコンマ2~3秒はロスしていましたから、1分16秒台には入れるとは思っていました。ただ、それまでは全然、ポールなんて考えていませんでした」

 MOTUL GT-Rとホンダのトップ、3番手のRAYBRIG NSX-GTとのセクタータイムを比較すると、両者の約コンマ3秒のギャップはほとんどセクター2の差になっている。セクター2はバックストレートがある区間であり、このバックストレートでMOTUL GT-Rはタイムを稼いでいると言える。

「結構、ウイングを寝かせていますからね。クルマの開発としては大きく伸びている訳ではないと思っていますが、トータルで良くなっているのだと思います。ただ、ウチが速いというよりも、トヨタさんが遅くなってしまったような印象なので、トヨタさんが普通に走っていればどうなっていたか。去年を見ても、もっと速いイメージがあります。ちょっと今回、何かを外しただけなのかもしれません。ホンダさんは今の段階では、まだよく分かりません」と、3メーカーのマシンについて話す鈴木監督。周囲からはエンジン面でのパフォーマンスアップが囁かれているが、そこは明言はしなかった。

 一方、ホンダのトップとなった予選3番手のRAYBRIG山本尚貴にとっても、今回の予選、そしてテストから開幕戦までの流れ自体が意外な展開だったという。

「岡山の合同テストから、なかなかうまく走れなくて、ホンダとしてライバルメーカーと比べてというよりも、1号車として全然うまくクルマが走らなくて、今回の開幕戦に向けてもかなり不安があって来たんですけど、今日の朝のセッションで走ったら、クルマが元に戻っていました。前回までの雰囲気からクルマがまるで変わって、良くなったという手応えがありました。それが何よりでしたね。不調の状態からここまで回復できたチームとホンダの努力の結果だと思います」

「予選の結果を見るとニッサンの2台に前に行かれてしまったので、決して喜ばしいことではないんですけど、これまでのテストの結果を踏まえると、この位置に戻ってこられたというのが何よりの収穫ですし、いい予選だったなと思います」と山本。

 山本から見た、ライバル2メーカーのパフォーマンスについてはどうか。

「ニッサン勢はこれまでのテストでずっと調子が良かったので、この結果は順当なのかなと思います。むしろ、そのすぐ後ろの3番手に付くことができたので、ホンダとしても決して悪い予選ではなかったと思います。それ以上に、レクサスがあんなに苦戦するとは思わなかったので、その方が驚きました。彼らが沈まなければ、僕らは3番手にはいられなかったと思います」と、山本は予選の結果を振り返る。

■劣勢を想定していたレクサス陣営、現代スーパーGT3メーカーバトルの厳しさ


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