そして16周目、黒澤監督は大英断を下す。ミニマムの周回でLEON PYRAMID AMGをピットに呼び戻し、菅波選手から蒲生選手への交代と併せ、タイヤ交換。ロスを最小限としたことで、それまで前を走っていた車両、数台の前に出ることに成功する。
さらに、それから5周後にS字でコースアウトしていた車両があったことから、セーフティカー(SC)が導入される。これこそ、まさに願っていたとおりの展開だ。
SCラン中にはピットに戻れず、またリスタート後にドライバー交代を行なったチームが順位を落とすなか、LEON PYRAMID AMGは8番手にまで順位を上げていた!
それでもスピードに対しての改善がはかられたわけではない。依然として厳しい状態は続いたが、必死に堪え続けた蒲生選手。40周目と42周目に、背後につかれた車両の先行を許したものの、なんとかポイント圏内に留まり続け、10位でゴールしてポイントを獲得。
苦しんで、苦しみ抜いた上で得られた1ポイントは、最後に大きな影響を及ぼすはずだ。もちろん、ランキングのトップを死守して、残り2戦に構えることとなった。
■コメント
黒澤治樹 監督
「まさに予想したとおりの展開になったというか、SCが入るとどうにもならなくなってしまうので、ミニマムの周回で早めに入れました。ブリヂストンさんが良いタイヤを持ち込んでくれたので、2本だけ交換し、蒲生選手がきっちり走ってくれたのは、さすがでした」
「本当にこれだけきついレースで『諦めずにポイントを獲ろう』とスタート前にミーティングを行い、みんながそういう気持ちでやってくれたおかげです。チャンピオンシップを戦う上でミスなく戦わなければならないので、何が必要か自問自答して戦いたいと思います」
蒲生尚弥
「今回が1番しんどいレースだと思うので、ここをうまくしのげてよかったです。展開に恵まれました。SCのタイミングで得られた結果なのですが、今回はいい方向に行きました」
「ただ、今後は悪い方向に行ってしまう可能性もあるので、一層気を引き締めて、ラスト2戦のレースを戦いたいと思います」
菅波冬悟
「スピードが飛躍的に上がる対策はないですが、チャンスがこちらに来た時に、取りこぼさないような準備はしっかり行いレースに臨もうという話をしていたことが、そのまま活きたと思います」
「正直、ポイントを獲れるような状況ではなかったと思いますが、そのなかでこの1ポイントというのは大きいと思います。残り2戦、確実にチャンピオンを獲りに行けるよう、しっかりレースをしていきたいと思います」
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