マレーシアのセパンサーキットで行われているインターコンチネンタルGTチャレンジ第3戦『モチュール・セパン12時間』。日本からもスーパーGT、スーパー耐久に参戦するGT3/JAF-GT使用チームがエントリーしているが、予選まではヨーロッパの強豪と“互角”の勝負をみせている。
今回のセパン12時間は、ヨーロッパからはアウディスポーツ・チーム・フェニックス、ポルシェで過去多くのニュルブルクリンク24時間勝利を飾っている名門マンタイ・レーシングが参加。ワークス格と言えるチームが参戦している。また、スピリット・オブ・レースSAの50号車はAFコルセがメンテナンス。また、フライングリザード/K-PAXのマクラーレンも、ワークスの力が注がれたチームだ。
比較的走り慣れているセパン、そして勝手知ったるヨコハマタイヤというメリットはあるものの、そんなチームたちと互角に戦っているのが日本勢だ。今回、ワークス勢と同じプロクラスにエントリーしているのがJLOCの88号車ランボルギーニ・ウラカンGT3(織戸学/平峰一貴/エイドリアン・ザウグ)で、予選でもアウディ勢をおさえ5番手に食い込んでみせた。予選では当初、今季スーパーGTでも速さをみせてきた平峰一貴がアタックを行ったが、織戸学に交代してアタック。織戸は予選のトップタイムを獲得してみせた。
ただ、実はこれにはちょっとした裏話があったという。「実は予選にいくつもりはなくて、平峰に任せようと思っていた。『今日の仕事終わったぜ』と、一杯やろうかと思っていた(笑)」と織戸は言う。
しかし今回の予選では、ドライバーの格付けで最も高いドライバーが予選に臨まなければならないレギュレーションがあった。織戸、ザウグはゴールド、平峰はシルバーだ。そのレギュレーションに気付き、急遽チームは織戸に交代させてコースインしたのだ。