マレーシアのセパンサーキットで開催されたインターコンチネンタルGTチャレンジ第3戦『モチュール・セパン12時間』の決勝レースは12月11日0時にチェッカーを迎え、アウディスポーツ・チーム・フェニックスの15号車アウディR8 LMS(クリストファー・ハーゼ/ロビン・フラインス/ローレンス・バンスール)組が優勝を飾った。プロ-アマクラスでは、日本/台湾チームのハブオート・レーシングの35号車フェラーリ488 GT3(モーリス・チェン/吉本大樹/細川慎弥/吉田広樹)が優勝した。
ヨーロッパのワークス勢や日本のスーパーGT、スーパー耐久参戦チームがエントリーし注目を集めた2016年のセパン12時間。序盤はポルシェ勢がリードを奪う展開だったが、レーススタートから4時間を経過したあたりに降りはじめた雨のなか、アウディ勢がリードを奪った。
スタートから8時間が経過するあたりまでは15号車アウディがチームメイトの16号車アウディ(ピエール・カッファー/レネ・ラスト/マーカス・ビンケルホック)に2周ほどのリードを築き、序盤から速さをみせてきたスピリット・オブ・レースSAの50号車フェラーリ488 GT3、マンタイ・レーシングの911号車&912号車のポルシェ911 GT3 Rが続く展開となっていた。
その後雨は小康状態となるが、スタートから間もなく2時間強となる21時40分あたりから、ふたたび雨脚が強まる。この際にピット出口でGT4クラスのジネッタG55 GT4がストップ。この処理のためにフルコースイエロー〜セーフティカーとなっていった。
このリスタートで、猛烈なダッシュを決めたのはアール・バンバー駆る911号車ポルシェ。50号車フェラーリ、さらに16号車アウディをパスし、一気に2番手まで躍り出た。ただ、トップの15号車は2周先。最後までその差は縮まらず、ハーゼがアンカーを務めた15号車がトップチェッカー。ローレンス・バンスールがFIA GTワールドカップ制覇に続き、インターコンチネンタルGTチャレンジチャンピオンを、アウディがマニュファクチャラータイトルを手中に収めた。
2位は911号車ポルシェ(ニック・タンディ/アール・バンバー/パトリック・ピレ)で、3位は16号車アウディという結果に。ヨーロッパのワークス勢が表彰台を占める結果となった。4位は50号車フェラーリ、6位はポールシッターだった912号車ポルシェとなっている。