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スーパーGT ニュース

投稿日: 2021.11.08 01:00
更新日: 2021.11.08 13:42

LMcorsa 2021スーパーGT第7戦もてぎ 決勝レポート

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スーパーGT | LMcorsa 2021スーパーGT第7戦もてぎ 決勝レポート

S-GT2021 Rd7 Motegi Final
LMcorsa REPORT
#60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT

6番手スタートからさらに上位進出を狙ったがオープニングラップの接触によってポイント圏外へ追いやられ、チーム一丸となり挽回したものの11位でフィニッシュ

気象データ

気温:21度、路面温度:30度(スタート時)

 AUTOBACS SUPER GT 2021 SERIESは今季も海外戦の開催が難しいということで年間8戦を6つの国内サーキットで実施することになっている。そのため、ツインリンクもてぎと富士スピードウェイでは2回のレースが開催され、第7戦『MOTEGI GT 300km RACE』の舞台は7月以来のツインリンクもてぎとなった。

 11月の開催ということで肌寒さを感じるなかでのレースになることが想定されたが、11月6日(土)の予選日からサーキットには強い日差しが照り付けた。気温は20度に迫る季節外れの気候で、路面温度は30度を超える時間帯もあるほどだった。決勝レースが開催された7日(日)も朝から太陽の温かさを感じる陽気で、ツインリンクもてぎに駆け付けた1万2000人のSUPER GTファンにとっては絶好の観戦日よりとなった。

 今季からGR Supra GTのニューマシンを投入しているLMcorsaはまだデータが少ないなかでも着実に熟成を進めていて、昨日の予選では予選Q2に進出しGT300クラスの28台中6番手の結果を得ることとなった。決勝レースを見据えた公式練習の内容などを考えると、表彰台圏内へポジションを上げることも可能ということでチームの士気は上がっていた。

 決勝レース前の最終確認となるウォームアップ走行は11時40分~12時までの20分間で実施され、吉本大樹選手と河野駿佑選手のふたりのドライバーが計10周を走行。ウォームアップ走行後にはすぐにスタート進行にプログラムが移り、300kmの決勝レースは予定どおりの13時にスタートする。

 第1スティントは吉本選手が務め2周のフォーメーションラップの間に各部のウォームアップを終え、6番手からローリングスタートを待った。SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTはコーナリングが得意な特性となっていて加速性能はライバルのGT3勢に劣っている。その影響もありスタートから1コーナーの間にポルシェとGT-RのGT3マシンに抜かれてしまう。

 続く3コーナーまでの加速区間でも2台のGT-Rに前に出られるが、3、4コーナーではポジションを挽回しようとアウト側から並び掛ける。そして4コーナーをサイド・バイ・サイドで立ち上がったときにイン側のGT-Rが寄ってきて2台は接触。吉本選手はコース外へ押し出されてしまう。SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTは4コーナーの立ち上がりからしばらくランオフエリアを走行したため、この間に数台のマシンに抜かれてしまう。

 結果としてオープニングラップで11ポジションを下げて17番手に後退してしまった。マシンが正常だということを確認した吉本選手は後方から追い上げを図る。12周目には15番手、19周目には自己ベストタイムとなる1分50秒295をマークし14番手に浮上。20周目を越えると規定されたドライバー交代のために複数台のマシンがピットへ戻っていく。25周目には10番手、30周目には6番手までポジションを挽回し31周目に吉本選手はピットへ戻った。

 ピット作業では河野選手へドライバーチェンジするとともに、給油と4本のタイヤを交換しコースへ復帰する。河野選手は1分50~51秒台の安定したラップタイムを刻み周回を重ねていく。全車が規定のピット作業を終えた41周目には14番手となっていて、ポイント圏内まで20秒ほどのタイム差となっていた。

 41周目には1台をパスすると47周目には先行していたマシンがスローダウンしたために12番手に浮上。50周目にも1台を抜いてポイント圏内まであと僅かの11番手までポジションを上げることに成功する。51周目には1分50秒021の自己ベストタイムをマークし、トップ10内のマシンを追ったがタイム差があり、58周目に11位でチェッカーを受けた。

 ふたりのドライバーのラップタイムを考えるとポイントを獲得できた可能性は高いので、オープニングラップでのアクシデントが悔やまれる結果となった。次戦は2021年シーズンを締めくくる最終戦となる。舞台となる富士スピードウェイは第2戦で優勝を果たした相性の良いサーキット。2週間のインターバルしかないが、最終戦で有終の美を飾れるようにチームは準備を進めていく。

飯田章監督

「決勝を想定した公式練習での走行テストや予選の結果から幅広い戦略を考えて決勝レースに臨みました。しかし1周目に接触によって勝負権を失ってしまいました。レーシングアクシデントという判断なので結果としては仕方ないです。2周目以降はふたりのドライバーとチームスタッフが完璧な仕事をしてくれて11位まで順位を上げられました。それだけにオープニングラップのアクシデントはやはり悔やまれます。ここ数戦は決勝レースで予期せぬことが起こって順位を下げてしまっています。次回の最終戦こそはしっかりと戦い抜いて良い形でシーズンを締めくくりたいです」

吉本大樹選手

「第1スティントを担当し6番手からスタートしたのですが、加速性能に勝るGT-R勢とポルシェにホームストレートと2コーナーから3コーナーの間で抜かれてしまいました。続く3~4コーナーでは順位を挽回しようとアウト側から抜きに掛かったのですが、その立ち上がりでGT-Rの一台が寄ってきてコース外に押し出されてしまいました。コースに復帰したときには数台に抜かれていて、結果として17番手までポジションを下げたのです。この接触ですべてのプランが台無しとなってしまいました。それからは追い上げたのですが11位でチェッカーを受けるのが精一杯でした」

河野駿佑選手

「1周目にショッキングな出来事があって吉本選手からバトンを受けたときにはすでにポイント圏外にポジションを落としていました。担当したスティントでは数台のマシンをパスできましたが、ポイント圏内のマシンとはタイム差があって11位まで追い上げるのが精一杯でした。約30周をミスなくそれなりのラップタイムで走れたのでやはりオープニングラップの接触が残念でした。スタート順位よりも上位に入って多くのポイントを持ち帰れると思っていただけに非常に悔しい結果です」

2021スーパーGT第7戦もてぎ SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑)
2021スーパーGT第7戦もてぎ SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑)


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