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スーパーGT ニュース

投稿日: 2022.09.21 18:01
更新日: 2022.09.21 18:02

ブリヂストン 2022スーパーGT第6戦SUGO レースレポート

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スーパーGT | ブリヂストン 2022スーパーGT第6戦SUGO レースレポート

2022年オートバックスSUPER GT第6戦 SUGO[GT500]
開幕戦以来の上位フィニッシュ。これまでトラブル、不調に泣いた立川祐路/石浦宏明(ZENT CERMO GR Supra/BS)が4位フィニッシュ。僅差で表彰台を逃す

開催場所:スポーツランドSUGO 開催日:2022年09月17日(土)〜2022年09月18日(日)

 遥か彼方の台風の影響が東北のスポーツランドSUGOに及び、目まぐるしく変化するコンディションに翻弄された300キロレースだった。今季最高位グリッド、2番手からスタートした立川祐路/石浦宏明(ZENT CERMO GR Supra/BS)が1周目にトップに立ち主導権を握った。ファステストタイムも叩き出すが、序盤に雨が降り始め、やがて上がるという状況が繰り返えされ、混乱の中、4位フィニッシュ。

予選

 曇り空の下でQ1からコースレコードブレイクのタイムアタックが展開された。そして、Q2においては、今季3回のポールポジションを獲得している国本雄資/阪口晴南(WedsSports ADVAN GR Supra/YH)がコースレコードを更新して4度目のポールポジションを獲得。これに0.378秒差で立川/石浦組が続いた。第2戦から度重なるトラブルによって速さを発揮できないでいたが復調なってフロントローを獲得した。その後方、2列目、4番手グリッドに山本尚貴/牧野任祐(STANLEY NSX-GT/BS)が位置して、共に今季初勝利に向けて好位置スターティンググリッドを得た。

2022スーパーGT第6戦SUGO ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)
2022スーパーGT第6戦SUGO ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)

決勝

 各車がスターティンググリッドに向かう時に小さな雨粒がウインドウに当たった。しかし、それはすぐに止み、ドライのまま決勝はスタートした。立川/石浦、山本/牧野組が1周目にポジションアップ。3コーナーでGT300クラスの一台がクラッシュして、セーフティーカーが導入されたが、3周目に解除、レースの序盤はブリヂストン装着車の1-2体制で進んだ。

 ところが12周目辺りから雨が降り始め、それがどんどんと激しさを増した。ここでレインタイヤへ交換するチーム、スリックのまま走行するチームが混在。立川/石浦組は16周目にレインへ。32周してドライバー交代のピットイン。順位はその時点で4位へ後退した。終盤に向けて路面は乾く方向となり、トップ集団はスリックへ交換してゴールを目指した。

 トップから立川/石浦組までが同一周回。5位の平峰一貴/ベルトラン・バゲット(カルソニックIMPUL Z/BS)以降は1周遅れとなる荒れた展開の第6戦だった。優勝は、第3戦で優勝した千代勝正/高星明誠(CRAFTSPORTS MOTUL Z/MI)。ランキングトップへ躍り出た。

ブリヂストン MSタイヤ開発マネージャー:山本貴彦のコメント

「予想していたよりも早く雨が降り始めて、それが断続的に降ったり止んだりしてレース展開に大きく影響しました。全く雨に翻弄された決勝でしたね。序盤のドライ、スリックタイヤでは優位性を発揮、それで1-2体制を築けたわけですが、ウエット、レインタイヤでは、ライバルメーカーさんに『やられた』という結果でした。そこで気を吐いてくれたのが立川/石浦組ですが、5位の平峰/バゲット組もランキング2位に留まっていてくれています。残す2レースで巻き返しを期します」

2022スーパーGT第6戦SUGO ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)
2022スーパーGT第6戦SUGO ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明)

2022年オートバックスSUPER GT第6戦 SUGO[GT300]
度重なるコンディション変化の中、絶妙なピットインタイミング&タイヤ交換で加藤寛規/堤優威(muta Racing GR86 GT/BS)が優勝

 九州、沖縄地方で猛威を奮っている巨大な台風が東北地方のスポーツランドSUGOまで影響した。曇り空の下でスタートした決勝は序盤で雨が降り始めてウエットコンディションへ変化。その後も断続的に雨が降りタイヤ選択の判断に悩む状況となった。13番手スタートの加藤寛規/堤 優威(muta RacingGR86 GT/BS)組が絶妙なタイミングでピットイン&タイヤ交換を行なってトップに立ち、同クラスの全車を周回遅れにして優勝を飾った。

予選

 秋の始まりを感じさせるコンディションの予選日だった。

 シリーズ終盤戦の中でサクセスウエイトが最も重くなる状況の第6戦。ブリヂストン装着車の多くはその状況下でウエイトエフェクトがライバルたちに比較して少ない車両が多い。予選Q1のA組では蒲生尚弥/篠原拓朗(LEON PYRAMID AMG/BS)が3番手、吉田広樹/川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT/BS)が8番手でQ2進出を果たした。

 Bグループでは武藤英紀/木村偉織(ARTA NSX GT3/BS)、加藤/堤組が1-2という好調な滑り出しを見せた。しかし、Q2では、蒲生/篠原組が6番手、吉田/川合組が8番手、武藤/木村組10番手、加藤/堤組14番手とQ1の状況再現とはいかなかった。予選後の再車検でトップタイムを叩き出した車両の違反があってタイム抹消されて、全ての車両が一つずつ予選順位を繰り上げられている。

2022スーパーGT第6戦SUGO ARTA NSX GT3(武藤英紀/木村偉織)
2022スーパーGT第6戦SUGO ARTA NSX GT3(武藤英紀/木村偉織)

決勝

 決勝のスタート直前に小雨が降る瞬間があったが、路面を濡らすことなく、曇り、ドライコンディションでレースはスタートした。12周を過ぎたあたりから再び小雨が落ちてきて、ウエットコンディションへ変化。14位を走行していた加藤/堤組が15周してピットイン、レインタイヤへスイッチ。その後雨が止むが再び降り始めるという繰り返しの難しいコンディションに翻弄される展開となった。

 状況の変化毎にタイヤ交換を試みたチームもあったが、加藤/堤組は、混乱の中でトップに立ち、レインタイヤのままドライバー交替まで走行。ハーフウエットのコンディションに対してスリックを選択、トップをキープしたままレースに復帰。その後もコンディション変化はあったが、終わってみれば、クラスの全車を周回遅れにする快走で優勝した。この勝利は、GR86 GTの初優勝となった。

2022スーパーGT第6戦SUGO muta Racing GR86 GT(加藤寛規/堤優威)
2022スーパーGT第6戦SUGO muta Racing GR86 GT(加藤寛規/堤優威)

優勝ドライバーのコメント
加藤寛規選手

「このチームはブレーキなどの開発もやっているのですが、それらがアドバンテージになっていて、僕が自信を持って走れるような状態になっていました。ブリヂストンさんのレインタイヤもすごく素晴らしくて、本当にパッケージも良かったですし、チームの戦略がこういう荒れたレースでやっぱり効くと思うので、非常にいいチームのパッケージだったなと、改めて痛感しました。うまく言えないですけれど、とりあえずホッとしたという感じですね」

堤優威選手

「加藤さんからブッチギリでバトンをいただいて、無事、トップでチェッカーを受けられたことに、僕も本当にホッとしている感じです。今年は、チームとして新しいクルマを一から開発していて、ブレーキや、タイヤに対してもまだまだ分からないところがあったんです。でもレース前半で加藤さんが非常に高いパフォーマンスを発揮してくれて、大きなアドバンテージを得られたことでゴールまですごく安心して走れました。今年、どこかで表彰台にのりたいなとは思っていたのですけど、今回、まさかの優勝というカタチで終われて、非常に嬉しいです」

ブリヂストン MSタイヤ開発マネージャー:山本貴彦のコメント

「混乱、荒れたレースの中で加藤/堤組が素晴らしい判断でウエットコンディションの中で一気にトップへ躍り出てくれました。GR86 GTとブリヂストンのレインタイヤとのマッチングも良く、加藤選手が素晴らしい走行で乾き始めたコンディションでも快走していただきました。バトンを受けた堤選手も時折難しい路面をスリックで走り切ってくれて快勝となりました」

2022スーパーGT第6戦SUGO GT300クラス表彰台
2022スーパーGT第6戦SUGO GT300クラス表彰台
2022スーパーGT第6戦SUGO muta Racing GR86 GT(加藤寛規/堤優威)
2022スーパーGT第6戦SUGO muta Racing GR86 GT(加藤寛規/堤優威)


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