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スーパーGT ニュース

投稿日: 2016.04.12 16:15
更新日: 2016.04.12 17:34

シンティアム・アップル・ロータス「タイヤと路面とのマッチングが合わず」

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スーパーGT | シンティアム・アップル・ロータス「タイヤと路面とのマッチングが合わず」

スーパーGT 2016
Rd.1 OKAYAMA300km レース 決勝レポート
2016年4月10日 岡山国際サーキット
決勝:18位完走

決勝日は朝から薄曇りではあるものの穏やかな天候となりました。前日のトラブルからチームスタッフは原因箇所と疑わしき箇所を細かくチェック。決定的なトラブルシュート箇所は見つからないものの、手を尽くして朝のフリー走行を待ちました。そして気温15°Cの9:00、加藤寛規選手がNo.2シンティアム・アップル・ロータス(SGT EVORA)をコースイン。慎重にマシンのチェックに入りました。そして徐々にスピードを上げて1分29秒台に入れてトラブルが出ていないことを確認すると高橋一穂選手に交代。高橋選手も車両の状態を確認し、これで決勝への不安感はとりあえず拭うことができました。

13:30、加藤選手がレース前のウォームアップ走行にSGT EVORAを走らせマシンの最終チェック。このわずか8分間のセッションでは2番手となる1分28秒794をマーク。決勝レースに期待を持たせました。

13:45、決勝レースのスタートが切られました。気温は20°C、路面温度は26°Cと前日よりやや低く、穏やかで絶好のレース観戦日和となりました。スタートを担当したのは加藤選手。ひとりの規定周回数近くまで周回し、ひとつでも順位を上げ高橋選手に交代する作戦です。27台ものGT300マシンが出走する中、最も混雑する中団にいる加藤選手は巧みなステアリングさばきで序盤の混乱をかわしました。さらにわずか6周ほどでGT500マシンに周回遅れにされるため、さらに混雑するために無理なドライビングは避けて走行。やがて隊列がほぐれると追い上げを開始しました。しかしここで加藤選手はまさかのスピンを喫し、タイヤにダメージを与えてしまいました。それでも加藤選手はこれまでの⻑い経験を生かして周回。ペースを上げることはできませんでしたが、16位で周回を続けました。そしてレース中盤に他の車両がドライバー交代のためのピットインをする間も加藤選手は周回を重ね、43〜44周目にはクラストップに躍り出ました。

48周で加藤選手はピットインして高橋選手に交代。タイヤ交換と給油を済ませ17位でコースへ戻りました。タイトなコーナーが連続しコース幅もところどころで狭いレイアウトの岡山では、さらにSUPER GTレースではGT500車両との混走で混雑。ドライバーには慎重なドライビングが要求されます。そのような状況で高橋選手は、同じGT300クラスの周回遅れの車両を追い抜くことに多少手間取りながらもしっかりと走行を続けました。マシンのトラブルは最後まで出ることはなく、高橋選手は多少の順位変動はあったものの、結果的には受け継いだ時の順位を守り17位でゴール。残念ながらポイント獲得はなりませんでしたが、予選まで原因不明のトラブルに悩みながらも、チームスタッフの懸命なメンテナンスの甲斐もあり、無事完走を果たしました。これにより新たな課題も見つかり、チームは大きな収穫を得て3週間後の富士ラウンドへ整備を進めることになりました。高速コースの富士ではSGT EVORAは苦戦が予想されますが、500kmという⻑いレースということもあり、ここでも新たな確認作業やデータ収集ができそうです。そして大きな活躍のチャンスが待っているであろう第3戦オートポリスへ向け、チームはさらに上向きでシリーズを戦って行く予定です。

Cars Tokai Dream 28
シンティアム・アップル・ロータス
チーフエンジニア:渡邊信太郎
「クルマ、タイヤ、そして路面コンディションとのマッチングが良くありませんでした。レースを最後まで走れたことは収穫でしたが、想像していた以上にテスト時のバランスで決勝が戦えなかったのが残念です。次の富士は厳しいレースになると思いますが、大きなチャンスのあるオートポリスへ向けマシンをさらにブラッシュアップしていきます。」

ドライバー:加藤寛規選手
「朝のフリー走行を走ったら前日までのトラブルが解消されていました。懸命に車両をチェックして対処してくれたスタッフには感謝します。トラブルの影響で準備不足な部分があり、満足できるセッティングではなく思うようなマシンバランスにできなかったことが悔やまれます。そんなこともあり途中からプッシュしたところでタイヤを壊してしまい、何とかリカバリーしようとしましたが順位を落とす結果となりました。細かい詰めができませんでしたが、いろいろな課題が見えてきましたのは収穫でした」

ドライバー:高橋一穂選手
「選択したタイヤと路面とのマッチングが合わず、走らせ方に戸惑いました。また周回遅れの車両を抜くことに手間取りました。前日までのトラブルは全くなく、よく解消してくれたと思います。課題はたくさんありますが、ずっと抱えていた心配事だったセル(スターター)も次から新しいものになりますし、きちんとレースウィークを走れるようにしていきます。トラブルさえなければもっとストレスなく走って結果も出せると思っていますから。」


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