今週末、カタールのロサイル・インターナショナル・サーキットで2017年のMotoGPシリーズがいよいよ開幕。第1戦カタールGPが開催される。
開幕戦のカタールはナイトレースとして開催され、現地時間の23日木曜日夕方からセッションがスタート、日本時間では24日金曜日0時よりMoto3クラスのフリー走行1回目がスタートする。
■ナイトレースの開幕戦
開幕戦の舞台となるロサイル・インターナショナル・サーキットは、カタールの首都ドーハの郊外にある。ロサイルは2004年に建設されたサーキットで、2004年からロードレース世界選手権の開催コースとなり、2008年以降はナイトレースとして開催されている。
コース全長は5.380kmで、1068mと長いメインストレートを持ち、左コーナー6、右コーナー10の中高速レイアウトで、マシンのハンドリングやタイヤの耐久性が重要になるコースレイアウトだ。
また、周囲を砂漠に囲まれているため、風に飛ばされた砂がコース上に飛散することで、路面が滑りやすいことも多く、過去のレースでもグリップに悩まされることが多かった。
中東の砂漠地帯にあるため、年間の降水量は少ない地域だが、2009年にはMotoGPクラスの決勝が雨で1日順延されたことがある。これはナイトレースのため、照明設備を使用してのレースとなるため、雨が降った場合は視界の確保が難しく危険という理由だ。
先週末に行なわれたMoto2、Moto3クラスのオフィシャルテストでも雨が降り、セッションがキャンセルとなっている。
MotoGPクラスでは、2016年にオフィシャルタイヤサプライヤーがミシュランに変わり、ECUのソフトウエアも共通となるなど大きな変化の年となった。ソフトウエアへの合わせ込み、シーズン序盤のタイヤトラブルによって次々にスペックが変わったタイヤへの対応に各メーカー共、苦戦を強いられた。
さらにシーズン中盤に天候不良のレースが続いたこともあり、結果的に18戦で9人のウイナーが誕生するという、混戦のシーズンとなった。
2017年に向けてはソフトウエアへの対応も進み、ミシュランも1年間の実戦データを基に安定したスペックのタイヤを供給していくものと思われる。
そんな中、2017年のマシン面での注目となりそうなのが、ウイング効果を持つカウルの採用だ。