ホンダ、予選Q2への兆しを見せたミル「1日を通して改善でき、コンマ何秒かは縮められる」/第16戦日本GP
10月4日、2024年MotoGP第16戦日本GPの初日セッションが栃木県のモビリティリゾートもてぎで行われ、午後のプラクティスでレプソル・ホンダ・チームのジョアン・ミルは16番手、ルカ・マリーニは21番手となっている。
中上貴晶(ホンダ・イデミツLCR)はホンダ勢トップの12番手、ヨハン・ザルコ(ホンダ・カストロールLCR)は17番手で終えた。
午前のフリー走行1回目は、雨がちらつくドライコンディションで始まった。セッション序盤に中上がタイミングボードのトップになる場面も見られた。
開始から12分ごろに雨脚が強くなり、各ライダーはガレージに戻った。中上は粘って走り続けるが、開始15分を過ぎたところでピットに入った。この時点でミルが7番手、ザルコが8番手、中上が12番手、マリーニが19番手と続いた。
しばらく全車ガレージで様子を見るが、残り12分頃から再びコース上にマシンが増え始める。ホンダ勢も一度コースインするも、再び天候が悪くなり、そのままセッション終了となった。
午後のプラクティスは、厚い雲から時々日が差す薄暗いなか始まった。セッション前半は大勢フロントにハードタイヤ、リヤにソフトタイヤでコースイン。午前で走れなかった分を取り戻すように序盤から積極的に走行を行った。最初のランが終わり、ザルコが11番手、ミルが12番手、中上が13番手と並び、マリーニが19番手に続いた。
セッション中盤には、転倒するライダーも見られるなか、ホンダ勢は4台とも同じタイヤを履き続け、ロングランを想定して周回を重ねていく。
終盤には、予選Q2へのダイレクト進出を狙い最終ランへと臨む。各ライダーがタイムを更新するなか、残り1分を前にセクター1を自己ベストで通過したザルコが5コーナーで転倒を喫してしまう。
同じころに中上が1分44秒258で9番手に浮上も、他のライダーがタイムを更新し12番手に後退。最終アタックではセクター1、2で自己ベストを出すもタイムを更新できず、12番手でチェッカーを受けた。0.049秒差で惜しくも予選Q2ダイレクト進出を逃す結果となったが、日本勢トップで初日を終えた。
そしてミルが1分44秒670で16番手、ザルコが転倒でタイムを更新できず1分44秒685で17番手、マリーニが1分45秒118で21番手と続いた。
予選とスプリントが控える2日目は雨の予報。新しいカウルで旋回性が上がったと語っていた中上だが、雨は味方になるのか明日もその走りに期待したい。
■ジョアン・ミル(FP1:7番手、プラクティス:16番手)
「悪くなかったよ。1日を通していくつかの改善が見られたので、その点は満足すべきだね。トップ12に挑戦することができたことは、予選Q2進出に向けてポジティブなことで、正しい方向に進んでいるということでもある」
「タイムアタックでは、完璧なラップを刻むことができなかった。自分のセクターのベストを見れば、コンマ何秒かは縮められると思う。ここ数戦で起きている振動の改善にはまだ取り組んでいるよ。明日はもう一歩前進したいね」
■ルカ・マリーニ(FP1:19番手、プラクティス:21番手)
「トリッキーな1日で、今までにない感覚だった。リヤのグリップがいつもよりずっと少なかったし、振動もこれまで以上に大きくなっていた。過去2戦では解決できたから、ここでの状況がどう違うのかを理解する必要がある」
「今日はタカ(中上)が素晴らしいラップを見せてくれたから、自分ももっと改善できると思う。今は週末に向けてさらに改善するために努力しているところだ」
■ヨハン・ザルコ(FP1:8番手、プラクティス:17番手)
「このコースは僕らにとっては難しいコースで、加速で劣っているため苦戦を強いられている。みんなとても近いタイムで、様々なコンディションで改善を図っているよ」
「フロントのポジティブなフィーリングは確認できたけど、明日はよりいい仕事をするためにいくつかアジャストする必要があるね」
■中上貴晶(FP1:12番手、プラクティス:12番手)
「いい一日でした! 嬉しいけど、もう少しで達成できそうだったので、そこは少し残念です。いずれにせよ、とてもいい金曜日でした」
「トップ10に近づけましたし、ファストラップも楽しめました。このレイアウトはよく知っていますし、プッシュできたと思います。明日はまた前進して、スプリントを楽しみたいです!」