今週末、スペインのヘレスサーキットでMotoGP第4戦スペインGPが開催。カタール、アルゼンチン、アメリカと転戦してきたMotoGPシリーズだが、今回のヘレスから、ヨーロッパラウンドのスタートとなる。
スペインGPの舞台となるヘレスサーキットは、スペインの南端、アンダルシア地方に位置する。全長は4.4km、左コーナー5、右コーナー8の中速サーキットで、低速コーナーから高速コーナーまで、バラエティにあふれたテクニカルコースだ。
パッシングポイントはバックストレートエンド、1コーナー進入、9コーナー、そして最終コーナー進入とあまり多くなく、スターティンググリッドが重要なコースとなる。
ヘレスは1987年以降、世界グランプリが開催され、以後、スペインGPのホストサーキットとして長い歴史を持つ。ヨーロッパラウンドの開幕戦の舞台として、例年、ヨーロッパ各国から10万人を越える多数の観客が詰め掛けることでも知られている。
昨年のスペインGPはウイークを通じてドライコンディションで各セッションが争われた。
MotoGPクラスではバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)がポールポジションを獲得。決勝でも序盤こそホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)とのバトルを繰り広げたものの、その後、単独トップに立つと、一度もトップの座を譲らず独走でシーズン初優勝を飾った。
ロレンソはロッシに逃げられた後、マルク・マルケス(ホンダ)との2番手争いを展開したが、中盤以降は単独2番手となりそのままゴール。マルケスも単独3番手で周回を重ね、3位でゴールした。
Moto2クラスではサム・ロウズ(カレックス)がポールポジションを獲得。決勝はロウズ、ジョナス・フォルガー(カレックス)、アレックス・リンス(カレックス)の3人が後続にリードを取ってトップ集団を形成。中盤になるとリンスが遅れ、終盤はロウズとフォルガーのトップ争いとなるが、最後はロウズがフォルガーを引き離して優勝。中上 貴晶(カレックス)は予選12番手からスタートし7位に入賞した。
Moto3クラスではニッコロ・ブレーガ(KTM)がグランプリ通算5戦目で初ポールポジションを獲得。ブラッド・ビンダー(KTM)が2番手に続いた。
しかし、ビンダーのマシンに予選後のテクニカルチェックでECUソフトウエア違反が判明、ビンダーは決勝を最後尾グリッドからスタートとなるペナルティを受けた。
ところが、ビンダーは決勝スタート直後から順位を挽回。レース終盤にはフランチェスコ・バニャーヤ(マヒンドラ)、ホルヘ・ナバーロ(ホンダ)、ブレーガの3人によるトップ集団に追いつき、23周のレースの18周目にトップに立つと、そのまま3人を引き離して、最後尾スタートから優勝という離れ業を演じた。
2番手争いは最終ラップに前に出たブレーガが制し、グランプリ初表彰台を獲得。3位にバニャーヤが続いた。