3月16日から開幕を迎えるMotoGP2018年シーズン。その開幕を前に、2017年シーズンは誰が一番ファステストラップを記録したのかをランキング形式で振り返る。1位はファクトリーライダーとサテライトライダーが同率という結果に。果たして誰が決勝中に最も多く最速タイムを記録したのか。
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MotoGPでのファステストラップは、決勝レース中に記録された最も速いラップタイムのこと。MotoGPでは決勝中のファステストラップが、そのコースのサーキットレコードとして認定される。
予選で記録されたタイムのほうが、決勝ファステストラップより速いことのほうが多いが、以前は予選専用のスペシャルタイヤがあったことや、ガソリン搭載量等の違いなど、予選に比べて、決勝のほうが条件が一定であることなどがその理由でもある。セッション問わず最も速いラップタイムは、サーキットベストラップとして記録される。
ファステストラップは、必ずしもレース結果に準じるものではなく、2017年の場合で言えば、イギリスGPのマルク・マルケスのようにリタイアに終わったものの、それ以前の周回でファステストラップを記録して、マルケスのリタイア後も他のライダーがそのラップタイムを更新できなかったという場合もある。
また、レース展開やコンディションにも依存し、複数のライダーによるトップ争いになった場合などは、抜き合いや駆け引きもあってペースが落ち、その後方を単独で走ったライダーがファステストラップを記録する場合もある。
2017年シーズンのMotoGPではどのライダーがもっとも多くファステストラップを記録したのだろうか。
【4位:スコット・レディング(FL/1回)】
※FL=ファステストラップ
第8戦オランダGPでファステストラップを記録したレディング。2017年の第8戦オランダGP決勝はドライでスタートしたものの、中盤すぎから雨が落ち始めた。
レディングは雨が降る前の序盤の6周目にファステストラップを記録しており、路面状況の変化で、これ以上のファステスト更新はならなかった。
ちなみにレディング自身は残り2周で転倒し、このレースではリタイアに終わっている。
【3位:アンドレア・ドビジオーゾ、ダニ・ペドロサ、ジョナス・フォルガー(FL/2回)】
ランキング2位のドビジオーゾは第15戦日本GP、第17戦マレーシアGPの2レースで決勝ファステストラップを記録。もてぎ(日本GP)はフルウエット路面、セパン(マレーシアGP)はウエット路面からスタートして次第に乾き始めていくコンディションのレースでファステストを更新した。
2017年はマルク・マルケスとタイトルを争ったドビジオーゾだが、全18戦中12戦で決勝ベストラップトップ5圏内を記録。これはマルケスに次ぐ記録であり、決勝でもコンスタントに速さを見せていたことが分かる。
ペドロサは第4戦スペインGP、第14戦アラゴンGPの2戦でファステストラップを記録。得意とするヘレス(スペインGP)ではフリー走行1回目から3回目までトップタイム、予選でポールポジションを獲得し、決勝でも優勝と圧倒的な速さを見せた。
ちなみにペドロサは第10戦チェコGPでもファステストラップを記録しているが、マーベリック・ビニャーレスと同タイムだったため、先に記録したビニャーレスがファステストラップ記録者となった。
ペドロサも全18戦中10戦で決勝ベストラップトップ5圏内につけており、コンスタントに上位に食い込む実力の持ち主だ。
MotoGPクラスルーキーのフォルガーは第7戦カタルーニャGPと第9戦ドイツGPの2戦でファステストラップを記録。カタルーニャGPでは6位入賞、ホームレースのドイツGPではMotoGPクラス初表彰台となる2位に入賞している。
しかし、中盤戦以降は体調不良に見舞われ、終盤の4戦を欠場。肝臓の代謝解毒が正常に機能しない『ジルベール症候群』と診断され、療養を続けていたが、2018年は残念ながら病気療養のため欠場する決断を下した。