二輪ロードレースの最高峰MotoGPの裏話を語る『MotoGP覆面座談会』の第2回目を開催。後半では、異例の早さで決まった移籍情報と日本人ライダーについて語った。
A氏:自身もサーキットで走るという2輪界のパイオニア
B氏:ひげがトレードマークのラテン系ジャーナリスト
C氏:恐れ知らずでズバッと切り込むベテラン編集員
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–2016年は異例の早さで移籍情報が出てきましたが3人はどのように感じましたか。
C氏:スタートは(バレンティーノ・)ロッシの契約延長から始まったよね。おそらくそれで(ホルヘ・)ロレンソがへそを曲げたのかな。
B氏:ロッシがドゥカティからヤマハに戻ってからはロレンソの方が優先順位が高かったんです。ロレンソは、ロッシよりもヤマハの信頼を勝ち得て、そこをロッシが我慢していました。だけど、世界中にファンがいるパフォーマンスはロレンソにはないものだったので、ヤマハはそれを重要視した。ロッシがいることでヤマハのバイクが売れているし、世界的なイメージアップにもつながっています。だからヤマハは、「ロッシはウチで引退してもらうんだ」というようなことを日本のモータースポーツ担当者も言っています。
A氏:おそらくロッシも、ヤマハでレースをやめてくるし、このさきVR46というチームもヤマハのマシンになったりするかもしれません。今年からヤマハでVR46アカデミーというのが始まりました。ヤマハはライダーの育成などを行っていくパートナーにロッシを選び、ロッシもヤマハを選んだ。そうなるとロレンソとしては面白くないですよね。扱いがナンバー2でしかない。ロレンソはナンバー1になれるところに行きたいと思い、マネージャーが動いたのかもしれません。