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MotoGP ニュース

投稿日: 2018.07.28 14:03
更新日: 2018.07.28 17:03

鈴鹿4耐決勝:ヤマハのタイチームが連覇を達成。変わる路面、SC3回導入のなか独走

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MotoGP | 鈴鹿4耐決勝:ヤマハのタイチームが連覇を達成。変わる路面、SC3回導入のなか独走

 2018鈴鹿4時間耐久ロードレースの決勝レースが7月28日、鈴鹿サーキットで行われ、Yamaha Thailand Racing Team(アヌパッブ・サルムーン、ピラポン・ブーンラート組)が優勝した。

 決勝レーススタート時点では、本降りの雨で路面はフルウエット。ル・マン式のスタートから序盤にトップを奪ったのは、MKR&SRR+ADF with speedHeartの大北裕夢。15番グリッドからトップに躍り出ると、1周目で2番手以下に約4秒のアドバンテージを築く。

鈴鹿4耐の序盤は雨のなか、フルウエットのコンディション
鈴鹿4耐の序盤は雨のなか、フルウエットのコンディション

 大北はスタートからの数周、ハイペースで周回するが、次第に2番手につけていたYamaha Thailand Racing Teamのアヌパッブ・サルムーンが背後に迫る。Yamaha Thailand Racing Teamは2017年の鈴鹿4耐優勝チーム。2018年も同じライダーラインアップでの参戦である。

 サームーンは8周目にはトップとの差を約1.3秒として迫ると、テール・トゥ・ノーズで大北にぴたりとつけ、10周目には130Rで一気に抜き去った。大北は13周目にはA.P.HONDA RACING THAILANDのワリット・トーンヌパクンにも交わされ、3番手にポジションを落とす。

 開始から30分が経過した時点では、トップ3台が抜け出た状態。3番手の大北と4番手につけたK-max RT&KITの目代祐紀との差は約30秒に広がり、トップのサームーンは、17周目には早くも30番手以下を周回遅れにする。

 開始から1時間を迎えようとするころ、1回目のピットインが始まった。上位陣で最初にピットインを行ったのは、2番手を走行中だったA.P.HONDA RACING THAILANDのトーンヌパクン。21周を走り切ってピヤワット・パテウンヨットにライダー交代した。

 トップを走っていたYamaha Thailand Rading Teamのサルムーンはその翌周、23周目にピットイン。ピラポン・ブーンラートに交代するとトップでレースに復帰した。さらにTeruru・MotoUP RTの斉藤魁、4番手を走行中だったK-max RT&KITの目代もピットイン。しかしK-max RT&KITはライダー交代を行わず、なんらかのトラブルが発生したのか、マシンをガレージに戻してしまった。

 また、3番手を守っていた吉川(MKR&SRR+ADF with speedHeart)がM・ファブリアンシャー(Astra Honda Racing Team)に交わされ、Astra Honda Racing Teamが3番手に浮上する。その後方では山中琉星(テルル・MotoUP RT)と、松川泰宏(MOTO BUM HONDA+SAI)が5番手争いを展開。山中は数周にわたりテール・トゥ・ノーズのバトルを繰り広げる。

 山中は2018年シーズン、レッドブル・MotoGPルーキーズカップに参戦する16歳の若手ライダー。一方の松川は42歳のベテラン。若手対ベテランの戦いは、僅差で山中が5番手を守る戦いが続く。

最後までポジション争いを展開したMOTO BUM HONDA+SAIとテルル・MotoUP RT
最後までポジション争いを展開したMOTO BUM HONDA+SAIとテルル・MotoUP RT

 しかし山中は5番手を守りる一方で、4番手に迫っていた。37周目、吉川(MKR&SRR+ADF with speedHeart)を130Rでオーバーテイク。4番手に浮上する。開始から1時間40分を迎えた時点で、トップ3は変わらずYamaha Thailand Racing Team、A.P.HONDA RACING THAILAND、Astra Honda Racing Team。このころには雨が上がり、迫る2回目のピット作業でのタイヤ戦略が注目された。

 いち早く2回目のピットインを行ったのは、A.P.HONDA RACING THAILANDだった。43周を走り切ってタイヤをドライに変更してコースに復帰する。しかしコースに復帰して間もなく、ストップ&ゴーのペナルティが課せられてしまう。黄旗無視がその原因だったという情報が入っており、A.P.HONDA RACING THAILANDはこのペナルティにより順位を下げることになってしまった。

 また、46周を走り切ってYamaha Thailand Racing Team、テルル・MotoUP RT、3番手を走行していたAstra Honda Racing Teamは48周でピットイン。このころにはウエットパッチが残るコースコンディションで、ピットインではドライタイヤが選択されたと見られている。

 上位陣が2回目のピット作業を終え、トップは変わらずYamaha Thailand Racing Team、2番手はMOTO BUM HONDA+SAI、3番手にはテルル・MotoUP RTがつけている。コース上はほぼドライコンディションに回復し、ラップタイムも序盤の2分30秒台から2分18秒から20秒にまで短縮した。

 66周目、ダンロップコーナーで転倒が発生。残り約1時間となったこのレース終盤で、セーフティーカーが導入される。その後もレース最終盤に2回、転倒車が出たことによりセーフティーカーが導入されたがトップは変わらず。

Yamaha Thailand Rading Teamは独走態勢を築いての優勝となった
Yamaha Thailand Rading Teamは独走態勢を築いての優勝となった

 一方、2番手争いが最後に展開された。2回目のセーフティーカー明け、テルル・MotoUP RTの山中が、MOTO BUM HONDA+SAIの松川を130Rでオーバーテイク。2番手に浮上する。しかしテルル・MotoUP RTは燃料が不足したか、残り10分を切ってピットイン。燃料を補給しライダーを斉藤に交代すると、3番手でコースに復帰した。

 2017年の優勝チーム、Yamaha Thailand Racing Teamはその後も順調に周回を重ね、後続を大きく突き放して鈴鹿4耐連覇を達成。周回数は93周で、後続に約1分の差をつける独走優勝だった。2位には関東におけるホンダ有力チームのひとつであるMOTO BUM HONDA+SAI、3位には若手ライダー山中と斉藤ペアのテルル・MotoUP RTが入り、表彰台に上った。

鈴鹿4耐を連覇したYamaha Thailand Rading Team
鈴鹿4耐を連覇したYamaha Thailand Rading Team
テルル・MotoUP RTの3位入賞に、長島哲太とイサック・ビニャーレスも駆け付けた
テルル・MotoUP RTの3位入賞に、長島哲太とイサック・ビニャーレスも駆け付けた

 以下、2018鈴鹿4時間耐久ロードレースのタイム結果。


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