今週末11月16日からスペインのリカルド・トルモ・サーキットでMotoGP第19戦(最終戦)バレンシアGPが開催される。
2018年シーズンもいよいよ最終戦。今年は10月の第15戦タイGPが新たに加わったことで、シリーズは全19戦となり、最終戦はバレンシアGPと変わらないものの、開催時期が11月中旬に変更となった。2018年シーズンのチャンピオン争いは、MotoGPクラスが日本GPで、Moto2クラスとMoto3クラスが前戦マレーシアGPですでに決着している。
最終戦の舞台となるリカルド・トルモ・サーキットは、スペインのバレンシアにあり、1999年にオープン。2002年以降、MotoGPシリーズ最終戦の開催地として定着している。サーキット名は1980年代のグランプリ小排気量クラスで活躍したスペイン人GPチャンピオンのリカルド・トルモに由来している。
1周4.005kmのコースは、左コーナー9、右コーナー5の中低速レイアウト。左回りで低中速コーナーが連続し、メインストレートを除き、常にマシンがどちらかにバンクしているテクニカルコースだ。コースのアップダウンはほとんどなく、フラットでテクニカルなレイアウトのコースは、抜きどころも少ない。
また、この時期のバレンシアは天候がやや不安定なことも多く、それがレース結果に影響を及ぼすことがある。ライダーはもちろん、チームの総合力が求められるレースとなる。また、最終戦終了後の11月20日には、2019年シーズンに向けて2日間のオフィシャルテストが行われる。
2017年のMotoGPクラスでは、ダニ・ペドロサ(ホンダ)がポール・トゥ・ウイン、2位にヨハン・ザルコ(ヤマハ)、3位にマルク・マルケス(ホンダ)が入賞し、最終戦までもつれ込んだチャンピオン争いを制した。
Moto2クラスではミゲール・オリベイラ(KTM)が優勝、2位にフランコ・モルビデリ(カレックス)、3位にブラッド・ビンダー(KTM)が入賞。
Moto3クラスではホルヘ・マルティン(ホンダ)が優勝、2位にジョアン・ミル(ホンダ)、3位にマルコス・ラミレス(KTM)が入賞した。
MotoGPクラスでは、第16戦日本GPでマルク・マルケス(ホンダ)がグランプリ通算7度目、MotoGPクラスで5度目のチャンピオンを獲得。マルケスは続くオーストラリアGPでリタイアに終わり、今シーズン3度目のノーポイントレースを喫したものの、マレーシアGPではシーズン9勝目を記録して、ホンダがコンストラクターズタイトルを獲得した。
最終戦では残るチームタイトル獲得が目標となる。レプソル・ホンダはマレーシアGP終了時点でチームランキングのトップにつけており、モビスター・ヤマハ・MotoGPが39ポイント差のランキング2番手に続く。ふたりのライダーがワン・ツーを飾れば最大45(25+20)ポイントを獲得できるためモビスター・ヤマハにも逆転の可能性は残っている。
アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)はランキング2位を確定。ドゥカティにとってあまり結果の残っていないリカルド・トルモだが、今シーズンはフィリップアイランドでも表彰台に立つなど、マシンの戦闘力は向上しており、それをリカルド・トルモでも証明できるかどうかに注目だ。
バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)はランキング3位につけるが、ランキング4位のマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)が2ポイント差まで迫り、最終戦はチームメイト同士でランキング3位を争う。ビニャーレスがオーストラリアGPで今シーズン初優勝、ロッシもマレーシアGPでは最終的に転倒リタイアに終わったものの、それまでトップを快走するなど、復調の兆しが見えてきたヤマハのマシンが最終戦でもトップ争いに加わることができるか。