マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで実施中の、2019年MotoGPクラス公式テスト。2日目を迎えた2月7日は、マーベリック・ビニャーレス（モンスターエナジー・ヤマハMotoGP）がトップタイムをマーク。また、初日に続き、アレックス・リンス（チーム・スズキ・エクスター）が2番手につけた。
この日は初日に走行を行ったMotoGPレギュラーライダーと各メーカーのテストライダーに加え、初日、コース上に姿を現さなかったスズキのテストライダー、津田拓也がライディング。また、現地からの情報によると、この日はヤマハテストライダーのジョナス・フォルガーは走行せず、中須賀克行と野左根航汰がそれぞれテストを行ったということだ。
2日目のリーダーボード上で、長い時間トップを守り続けたのはミッション・ウィノウ・ドゥカティのアンドレア・ドヴィツィオーゾだった。初日を8番手で終えたドヴィツィオーゾは、2日目の走行開始早々からコースイン。1時間経過したあたりで1分59秒562をマークした。
ドヴィツィオーゾに限らず、2日目は序盤にタイムを更新するとその後リーダーボードのタイムはほぼ更新されず、上位陣の顔ぶれは固定のまま、終盤までテストは進んだ。
しかし、テスト残り時間10分を切って、まずリンスがタイムを更新。ドヴィツィオーゾのタイムを更新する1分59秒424を記録すると、トップに躍り出た。このままリンスが2日目を制するかと思われたが、残り5分を切ってビニャーレスがリンスのタイムをさらに短縮。1分58秒897というサーキットのファステストラップ1分59秒053をも更新するタイムをたたき出した。
最速のタイムをマークしたビニャーレスは、そのまま2日目をトップで終了。また、リンスは初日を2番手タイムで終えており、2日目も引き続き好調さをキープする結果となっている。
3番手にはジャック・ミラー（アルマ・プラマック・レーシング）が、こちらも終盤にタイムを更新して浮上。ドヴィツィオーゾを上回るタイムで、ドゥカティ勢トップにつけた。ドヴィツィオーゾは序盤にマークしたタイムを更新することなく、4番手でこの日を終えている。
見逃せないのが、カル・クラッチロー（LCRホンダ・カストロール）の存在だろう。2018年第17戦オーストラリアGPのフリー走行で右足首を骨折する重傷を負い、オフシーズン中に取り組んだ手術とリハビリを経て、このセパンテストで復帰した。
まだ怪我が完治していないと思われるなか、テスト初日は14番手にとどまったクラッチローだったが、2日目にはタイムを1秒以上短縮。終盤の他ライダーのタイム更新により5番手となったものの、怪我の影響を杞憂に終わらせた。現地情報によれば、クラッチローは2日目中に転倒を喫したとのこと。ただ、その後は走行を行っていたということで、大きな怪我はなかったようだ。
初日をトップタイムで終えたマルク・マルケス（レプソル・ホンダ・チーム）は8番手タイム。29周で締めくくった初日同様に周回数としては多くはなく、37周を周回するにとどまった。マルケスは初日を終えて「テストがまだあと二日あるので、今日は早めに走行を切り上げた」とコメントしており、2日目もフィジカル面を考慮した周回数であった可能性が高い。
また、日本人ライダーの中上貴晶も、終盤にタイムを更新して1分59秒台に食い込んだ。ポジションとしては10番手と前日よりも落としたが、60周を走り込んでいる。
ルーキー勢としてはフランセスコ・バニャイア（アルマ・プラマック・レーシング）が12番手につけ、2日連続でルーキー勢の1番手につけた。
MotoGPクラスのセパン公式テストは、明日2月8日、最終日を迎える。
以下、MotoGPセパンオフィシャルテスト2日目タイム結果。
