MotoGPクラスのカタール公式テスト最終日が2月25日、ロサイル・インターナショナル・サーキットで行われ、マーベリック・ビニャーレス（モンスターエナジー・ヤマハMotoGP）が最速タイムをマーク。2019年シーズン開幕前最後のテストを、トップで終えた。中上貴晶（LCRホンダ・イデミツ）は転倒を喫しながらも最終日を8番手で終え、3日間を通じて安定した結果を残している。
初日はヤマハのビニャーレス、2日目はスズキのアレックス・リンスがトップタイムをマークしたカタール公式テスト。最終日も現地時間の午後4時から午後10時にかけて行われた。
テスト最終日は強い風が吹き、難しいコンディションのなかでの実施となった。開始から1時間半ほどは大部分のライダーがピットで待機。そうしたコンディションの影響もあってか、転倒者が相次ぎ、マルク・マルケス（レプソル・ホンダ・チーム）やホルヘ・ロレンソ（レプソル・ホンダ・チーム）、そして中上などのライダーが転倒を喫している。
そんななか、トップタイムをマークしたビニャーレスは、セッション開始から4時間を経過したころに1分54秒台のタイムをマーク。その翌周にもタイムを更新して1分54秒208を記録すると、これがカタール公式テスト最終日のトップタイムとなった。ビニャーレスは1日目と3日目を制し、さらに3日間の総合としてもトップでテストを終えた。
チームメイトのバレンティーノ・ロッシは最終日、1分54秒651をマークして4番手。2日目よりも1秒以上、自己ベストを更新している。さらに、MotoGPクラスのルーキー、ペトロナス・ヤマハSRTのファビオ・クアルタラロが2番手の結果を手にし、トップ5以内に3人のヤマハライダーがつける結果となった。
トップ5の残り2席に入ったのが、ここまでカタール公式テストでタイム上、苦戦していたレプソル・ホンダ・チームのふたりだ。ふたりともに転倒を喫しながらも、タイムを短縮。マルケスは1分54秒613で自己ベストを更新し3番手。2日目、18番手に沈んでいたロレンソは、前日のタイムを1秒以上更新して5番手でテストを終えている。
チーム・スズキ・エクスターのリンスとジョアン・ミルは、テスト開始から3時間を経過したころにはタイミングモニター上で1番手と2番手タイムをマークしていた。また、リンスは2コーナーでクラッシュを喫したようだが、体には問題はなかったとみられる。リンスは自己ベストの更新はならなかったが、2日目のタイムで総合結果の2番手につけた。
ミッション・ウィノウ・ドゥカティのアンドレア・ドヴィツィオーゾとダニロ・ペトルッチも同様で、序盤はスズキのふたりとともに上位につけていたが、次第にポジションを落とした。ドゥカティのふたりはこの日、レースシミュレーションを行っていたようだ。
中上は9コーナーで転倒を喫し、ひざと手に痛みがあるとコメントしていたが、大きな怪我ではないとしている。最終日は前日よりもタイムを約0.4秒更新して8番手につけ、3日間すべて、トップ10圏内のポジションを維持。3日間総合としても9番手でテストを締めくくっている。
カタール公式テストの総合結果としては、トップのビニャーレスから15番手のドヴィツィオーゾまで、15人のライダーが1秒以内につけ、接近したタイム差となった。
カタール公式テストは3日間すべての日程を終了。3月8～10日、カタールのロサイル・インターナショナル・サーキットで、いよいよ2019年シーズンのMotoGPが幕を開ける。
以下、MotoGPカタール公式テスト3日目、総合のタイム結果。
