MotoGPの公式テストが5月6日、ヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで行われ、各チームが新パーツのテストやマシンのセットアップなどに取り組んだ。トップタイムはファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)がマーク。また、このテストでマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が、カーボン製シャシーのホンダRC213Vを走らせている。
ヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで実施されたMotoGPクラスの公式テストは、現地時間の10時から18時にかけて行われた。なお、第4戦スペインGPのフリー走行4回目で激しいクラッシュを喫したアンドレア・イアンノーネ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)は、1度だけコースインしたものの、その後は走行を行っていない。
クアルタラロは73周を回り、70周目に1分36秒379をマーク。数日前に行われた第4戦スペインGP予選で自身が記録した、ポールポジションタイム、1分36秒880を更新した。クアルタラロはヤマハのファクトリーチーム、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPと同じパーツを試したが、最速タイムはそのパーツなしに記録されたものだという。
クアルタラロのチームメイト、フランコ・モルビデリは3番手。ペトロナス・ヤマハSRTがテストでも好調さを見せた。モルビデリはヤマハファクトリーのフェアリングで走行した。
ペトロナス・ヤマハSRTはクアルタラロ、モルビデリともに2019年型のヤマハYZR-M1を使用しているものの、第4戦スペインGPまで、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPが今季から投入した新フェアリングのアップデートはされていなかった。
一方、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPのマーベリック・ビニャーレス、バレンティーノ・ロッシは主にスロットルのコネクション改善を目的とした電子制御の作業や、シャシーのセッティングなどに取り組んだ。
ホンダ勢としては、2番手につけたカル・クラッチロー(LCRホンダ・カストロール)が最上位。1分36秒台のタイムをマークしたのは、トップのクアルタラロとクラッチローのふたりのみである。クラッチローはクラッチの感触とエレクトロニクスのテストを行った。ファステストラップは、ミシュランの新しいミディアムコンパウンドのタイヤで記録された。このタイヤはグリップの向上と性能の一貫性のための新技術が投入されたものだという。
マルケスは7番手。マルケスはカーボン製シャシーのホンダRC213Vを走らせた。スペインGPで、テストライダーのステファン・ブラドルが使用したシャシーだ。チームメイトのホルヘ・ロレンソは、テスト中に2度のクラッシュを喫した。
中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は1分37秒468を記録して10番手。テスト前には新たなパーツの投入はないとコメントしており、今後のレースに向けた確認が行われたと見られる。
チーム・スズキ・エクスターのアレックス・リンスは新しいスイングアームとスイングアームアタッチメントをテスト。ミッション・ウィノウ・ドゥカティはダニロ・ペトルッチがいくかの新パーツのテストに取り組んだということだ。
ヘレスでの公式テストを終え、MotoGPは第5戦フランスGPを5月17~19日に控える。
以下、MotoGPヘレス公式テストのタイム結果。