6月21~23日に筑波サーキットで行われた全日本ロードレース選手権第4戦。J-GP3クラス、J-GP2クラス、ST600クラスの3クラスが2レース制で開催され、全日本の全クラスが前半戦を終えた。そんな現地で見つけたトピックスをいくつかお届けする。
ーーーーーーーーーー
都心から近い筑波サーキットで開催された全日本ロード第4戦。会場は普段取材するサーキットとは違い、独特な雰囲気があった。
コースのパドックにはテントが張られ、セッション中は各クラスのチームがテントでマシンのセッティングを行うスタイル。走行を終えると、コース2000を抜けてサーキットホールにあるガレージへと移動し、整備などを行う形だった。セッションが近づくと再びマシンをコースのパドックへと移動と、筑波戦ならではのレースウイークが流れていた。
レースウイーク中は、各チーム不安定な天候に悩まされていた。特に土曜日は午後に激しい雨が降ったり止んだりとコンディションがあわただしく変化していく状況に。日曜日は、天気は持ち、ドライコンディションでのレースとなった。
■J-GP3のレース1は土砂降りの戦い
こちらは土曜日のJ-GP3レース1。土曜日は午前中まで晴れだったが、午後になると黒い雲がサーキットを覆い雨が降りだす。決勝レースがスタートすると徐々に雨脚は強まり、レース終盤には土砂降りの厳しいコンディションでの戦いとなった。
そんなJ-GP3レース1を制したのは今年で19歳となる福嶋佑斗(Team Plusone+f)。福嶋は8番グリッドスタートからスタートして追い上げ、トップを走っていた鈴木大空翔(BATTLE FACTORY)とのマッチレースを0.086秒差で制して全日本初優勝を飾った。
「これまであと1歩届かなかった初優勝を勝ち取ることできて、うれしいです。表彰台も初めてでした(笑)」と福嶋はレース1を振り返る。
「ドライだったら無理かなと思っていましたが、雨が降ってくれて、自分的にはよかったです。レース途中、雨が強くなった時に、赤旗になるかと思って、ペースを落とした時もありました。ラストはペースを上げて、自分の得意な部分を活かして、うまくパスできて、よかったです」
日曜日のレース2はドライコンディションでのレースに。レース2は予選で唯一1分を切るタイムを記録し、ポールポジションを獲得した長谷川聖(CLUBY’s)が制し、ポール・トゥ・ウインを飾った。
「ドライなら調子よく走ることができていましたし、トラブルがあってもトップに着けることができていたのでレースもドライならば前に行けると思っていました」と長谷川。ドライでは絶対の自信を持っていたようだ。
「序盤は、混戦になってしまい落ち着いて走ろうと心掛けていました。トップに立ってからは、自分のペースで走ることができたので、勝つことができてよかったです」
ポイントランキングでは、長谷川はトップの鈴木と1ポイント差で2番手につけている。「シーズン後半戦は、得意なコースばかりなので、しっかりポイントを稼いでチャンピオンを獲れるように頑張ります」と意気込んだ。