全18戦で行なわれる2016年MotoGP、もてぎラウンドはその15戦目となる。前戦の14戦アラゴンGPが終わり、マルク・マルケスがランキングトップに立っている。ランキング2位のバレンティーノ・ロッシとの差は52ポイント。さらに、ランキング3位のホルヘ・ロレンソがロッシから14ポイント差で続いている。もてぎラウンドを含め残り4レースなので、もてぎの結果がタイトル争いに大きく影響する。
■もてぎで新たなウィナー誕生の可能性大
ポイントテーブルの計算上、もてぎ日本グランプリでチャンピオン争いの全容が見えてくる。しかし、今シーズンのMotoGPは、シーズン終盤のもてぎラウンドとは言え、この3人だけに注目するだけでは済まないのだ。シリーズタイトルの行方は、そう簡単な予測ではなくなっている。毎回のレースがトップ3だけの争いではないからだ。
今シーズン、ここまで、実に8人のライダーが優勝している。ホンダのファクトリーとヤマハファクトリーが5回ずつ、ホンダのサテライトチームが2回、そして復帰後の初優勝を果たしたスズキ、6年振りに勝利を得たドゥカティが1勝ずつ。ランキングトップのマルケスが4回勝っているが、もてぎでも新たな勝者が登場する可能性は高い。かつてない波乱のシーズンになっているのだ。
タイトル争いだけでなく、もてぎラウンドのレースそのものの展開は予想がつかない。今シーズンを象徴するような波乱万丈といったウイークになる可能性が高い。
また、今年もワイルドカード枠で全日本JSB4年連続、トータル6回チャンピオンの中須賀克行が参戦。マシン開発が主な目的だが、レースが始まってしまえば一つでも前の順位を目指すのがライダー。熱い走りを見せてくれるだろう。