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MotoGP ニュース

投稿日: 2019.09.09 12:06
更新日: 2019.09.09 13:27

SBK第10戦ポルトガル:バウティスタがレース2で表彰台の頂点に返り咲き。0.111秒差でレイを退ける

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MotoGP | SBK第10戦ポルトガル:バウティスタがレース2で表彰台の頂点に返り咲き。0.111秒差でレイを退ける

 スーパーバイク世界選手権(SBK)第10戦ポルトガルがアウトドローモ・インターナショナル・アルガルベで行われ、レース1、スーパーポール・レースでジョナサン・レイ(カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK)が優勝。レース2ではアルバロ・バウティスタ(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)が第7戦イタリア(ミサノ)以来の勝利を挙げた。

 サマーブレイク明け初めてのレースとなった第10戦ポルトガル。SBKにとっては約2カ月ぶりのレースである。今大会では第5戦イモラのスーパーポールで転倒負傷したレオン・キャミア(モリワキ-アルティア・ホンダ・チーム)が依然として復帰できず欠場。代役として全日本ロードレース選手権JSB1000クラスに参戦する高橋巧がエントリーした。

 高橋にとっては、2017年のスポット参戦以来のSBK参戦。2017年のスポット参戦でもポルトガルラウンドを戦っており、高橋にとっては経験あるサーキットでの代役参戦となる。

 レース1はスーパーポールの結果により、ポールポジションがレイ、2番手にトム・サイクス(BMWモトラッド・ワールドSBKチーム)、3番手にサンドロ・コルテセ(GRTヤマハ・ワールドSBK)が並んだ。バウティスタは6番手、高橋は17番手、清成龍一(モリワキ-アルティア・ホンダ・チーム)は18番手からのスタートとなった。

■レース1:レイが独走でポール・トゥ・ウイン。バウティスタは追い上げのレースに

 気温30度、路面温度43度のドライコンディションのもと、レース1が始まった。ホールショットを奪ったのはポールポジションスタートのレイ。そこにサイクス、レオン・ハスラム(カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK)が続く。6番手スタートのアルバロ・バウティスタ(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)はオープニングラップで16番手にまでポジションを落とす。

 バウティスタがポジションを落としたのは、オープニングラップの1コーナーでチャズ・デイビス(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)と接触しかけたことが原因だった。バウティスタはこの1コーナーで大きく後退することになる。

 トップを走るレイは2周目にレコードを更新するファステストラップを叩き出し、2番手のサイクス以下との差を広げていった。その差は3周目を終えてすでに2秒以上。レイは独走態勢に入る。

 レイの後方では、サイクスとデイビスにより2番手争いが展開される。デイビズは5周目の1コーナーでサイクスを交わして2番手に浮上すると、そのすぐ後ろにつけていたマイケル・ファン・デル・マーク(パタ・ヤマハ・ワールドSBKチーム)がサイクスをパス。さらに続いてハスラムがサイクスをとらえる。サイクスは6周目にはトプラク・ラズガットリオグル(ターキッシュ・プセッティレーシング)にも交わされ、6番手に後退してしまう。

2番手争いを展開するデイビスとファン・デル・マーク
2番手争いを展開するデイビスとファン・デル・マーク

 デイビスとファン・デル・マークが2番手争いを展開し、1秒離れてハスラム、ラズガットリオグル、アレックス・ロウズ(パタ・ヤマハ・ワールドSBKチーム)、サイクスが4番手争いの集団を形成。そんななか、7周目の13コーナーでサイクスがスリップダウンを喫する。転倒自体は大きなものではなく、サイクスはすぐにマシンを起こしてレースに復帰したが、上位争いからは脱落することになった。

 一方、1周目で大きくポジションを落としたバウティスタは8周目を終えて7番手にまで浮上。前を行く6番手のロウズとの差は、約5秒という状況だ。

 レース折り返しの10周を終えて、トップは依然、独走態勢を崩さないレイ。すでに2番手との差は約4.6秒にまで開いている。2番手はデイビスが維持しているが、ファン・デル・マークとの僅差の争いは変わらない。テール・トゥ・ノーズでの2番手争いは2番手デイビス、3番手ファン・デル・マークのまま続く。

 その後方では、ハスラムを交わしたラズガットリオグルが4番手に浮上。しかし、その差はわずかで、ラズガットリオグルの4番手は予断を許さない状況。そして7番手のバウティスタは、少しずつロウズとのギャップを削っていた。

追い上げのレースとなったバウティスタ
追い上げのレースとなったバウティスタ

 残り5周、バウティスタがついに4番手争いのグループに追いついた。このとき、4番手を走るのはハスラム、5番手がラズガットリオグル、そして6番手がバウティスタだ。3台はワンパックとなり、緊迫した状況が続く。

 そして残り3周、メインストレートでバウティスタが一気に加速。ラズガットリオグルを交わして5番手にポジションを上げると、4番手のハスラムにも襲いかかる。バウティスタは残り2周のメインストレートでハスラムをオーバーテイク。ついに4番手に浮上した。

ポルトガルのレース1をポール・トゥ・ウインで飾ったレイ
ポルトガルのレース1をポール・トゥ・ウインで飾ったレイ

 一方、レースをリードし続け快走したレイは一度もその座を譲ることなく、トップでチェッカー。サマーブレイク明けのレースを優勝で飾った。2位は中盤以降、ファン・デル・マークの追随を退けたデイビス。3位にはファン・デル・マークが入った。

 4位は見事な追い上げを見せたバウティスタ。5位はハスラム、6位はラズガットリオグルが入っている。代役参戦の高橋は15位。代役参戦ながらポイントを獲得した。清成は19位でフィニッシュしている。

代役参戦で15位フィニッシュを果たした高橋
代役参戦で15位フィニッシュを果たした高橋

■SBK第10戦ポルトガル レース1順位結果(20周)

Pos. No. Rider Team/Machine Time/Gap
1 1 J.レイ カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK(カワサキZX-10RR) 34’19.341
2 7 C.デイビス Aruba.it レーシング-ドゥカティ(ドゥカティ パニガーレV4 R) 3.891
3 60 M.ファン・デル・マーク パタ・ヤマハ・ワールドSBKチーム(ヤマハYZF-R1) 6.168
4 19 A.バウティスタ Aruba.it レーシング-ドゥカティ(ドゥカティ パニガーレV4 R) 8.564
5 91 L.ハスラム カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK(カワサキZX-10RR) 8.877
6 54 T.ラズガットリオグル ターキッシュ・プセッティレーシング(カワサキZX-10RR) 10.404
7 22 A.ロウズ パタ・ヤマハ・ワールドSBKチーム(ヤマハYZF-R1) 13.495
8 11 S.コルテセ GRTヤマハ・ワールドSBK(ヤマハYZF-R1) 21.345
9 33 M.メランドリ GRTヤマハ・ワールドSBK(ヤマハYZF-R1) 21.582
10 21 M.ルーベン・リナルディ バーニーレーシングチーム(ドゥカティ パニガーレV4 R) 22.486
11 81 J.トーレス チーム・ペデルチーニ・レーシング(カワサキZX-10RR) 22.701
12 28 M.ライターベルガー BMWモトラッド・ワールドSBKチーム(BMW S1000RR) 27.132
13 66 T.サイクス BMWモトラッド・ワールドSBKチーム(BMW S1000RR) 34.484
14 36 L.メルカド オレラック・レーシングVerdNatura(カワサキZX-10RR) 36.612
15 13 高橋巧 モリワキ-アルティア・ホンダ・チーム(ホンダCBR1000RR) 46.877
16 76 L.バズ テンケイト・レーシング(ヤマハYZF-R1) 47.901
17 20 S.バリアー ブリックス・パフォーマンス(ドゥカティ パニガーレV4 R) 1’00.704
18 52 A.デルビアンコ アルティア・ミエ・レーシングチーム(ホンダCBR1000RR) 1’00.767
19 23 清成龍一 モリワキ-アルティア・ホンダ・チーム(ホンダCBR1000RR) 1’09.039
RET 50 E.ラバティ チーム・ゴーイレブン(ドゥカティパニガーレV4 R) 8 Laps(リタイア)

■スーパーポール・レース:バウティスタが久々の表彰台獲得


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