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MotoGP ニュース

投稿日: 2019.10.07 14:34
更新日: 2019.10.07 14:44

MotoGPタイGP:中上、新投入のカーボンスイングアームで10位フィニッシュ。「より安定した走りが実現できる」

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MotoGP | MotoGPタイGP:中上、新投入のカーボンスイングアームで10位フィニッシュ。「より安定した走りが実現できる」

 MotoGP第15戦タイGPで、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)が2戦連続の10位フィニッシュ。今大会では新たにカーボンスイングアームを投入してのレースとなった。

 タイGP初日、中上は今回から投入されたカーボンスイングアームと、アルミスイングアームの比較テストを行い総合14番手。予選日は朝から激しい雨に見舞われ、フリー走行3回目のセッションがディレイ。MotoGPクラスのフリー走行3回目行われるころには天候は回復し、路面状況もドライへと向かっていったが、ほとんどの時間をウエットで走行することになる。

 レースを想定したセッションとなるフリー走行4回目では16番手、そして予選ではQ1突破を逃し、14番手。ここまで10番手以上につけることができずにいたその理由は、ブレーキングからフルバンクまでの1次旋回のスピードにあった。

「サンマリノ、アラゴンの2戦はリアのグリップを出せず苦戦しました。今回はリヤのグリップが上がった分、フロントを押す感じになり、その影響で1次旋回に苦労しています」

 迎えた決勝レースはドライコンディション。オープニングラップで12番手に浮上。2周目にフランセスコ・バニャイア(プラマック・レーシング)を交わして11番手につけると、中盤にはアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)がマシントラブルによりスローダウンからピットに戻りリタイアを喫すると10番手へポジションを上げる。

バニャイアとの10番手争いは、中上がそのポジションを守り切った
バニャイアとの10番手争いは、中上がそのポジションを守り切った

 終盤にはバニャイアが背後に迫ったものの、10番手をキープしてチェッカーを受けた。2戦連続の10位フィニッシュ。中上は、レース内容を前向きにとらえているという。

「暑くて長いレースでした。後ろにバニャイアがいることはサインボードで知っていました。そして、ミスもなくしっかり走り切って10位でフィニッシュすることができました。前回のアラゴンGPも10位でしたが、まったく違うレース内容でした。アラゴンは追い上げての10位、今回はいいスタートを切ってポジションをキープしました。日本GPに向けて、この2戦、いいレースができたと思います」

 一方で「今日は1分31秒台で走りたかったのですが、コンディションが厳しくなり、32秒台で走ることになりました。コンディションが厳しくなった分ペースが落ちたのですが、上位に進出するには、こういう状況でもしっかりセットアップを合わせていかなくてはいけません」と今後に向けた改善点を口にする。

 今回は、中上のマシンに新たにカーボンスイングアームが投入された。上述したように、初日はアルミスイングアームとの比較テストを行い、予選以降はカーボンスイングアームのセットアップに集中したという。レースでも使用されたのは、カーボンスイングアームだ。

 初日は「アルミスイングアームと比較して、それほど大きなフィーリングの違いはありませんでした。しかし、場所によってはボジティブな部分が確実にあり、レースでは確実に効果があると思います」とインプレッションを述べていた中上は、レースを終えての感触についてこう語っている。

「今回使用したカーボンスイングアームは、劇的な変化はありませんが、より安定した走りが実現していると思います。スロットルワークに対して、リヤタイヤのスライドが、リニアにライダーに伝わってきます。こういう厳しいコンディションのレースでは、効果があると感じました」

 日本GP以降も、中上のマシンにはカーボンスイングアームが採用される予定だという。

 2週間後に控える母国グランプリについて、「シーズンを通してもっともモチベーションの高い大会となります。みんなに喜んでもらえるレースにしたいです」と意気込む中上。新パーツとともに、日本GPでの飛躍を見せたいところだろう。


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