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MotoGP ニュース

投稿日: 2019.10.07 16:25
更新日: 2019.10.07 16:36

MotoGPタイGP:マルケスとの激闘を演じたクアルタラロに入り混じる感情。「勝てなかったが最後までマルクと争えた」

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MotoGP | MotoGPタイGP:マルケスとの激闘を演じたクアルタラロに入り混じる感情。「勝てなかったが最後までマルクと争えた」

 MotoGP第15戦タイGPではマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)の優勝、そして通算8度目のチャンピオン獲得という形で幕を閉じた。一方、決勝レースでは最後まで、熱いトップ争いが繰り広げられたことも忘れてはならない。周回数のほとんどでトップを走りながらも最終ラップでマルケスに敗れたファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)は、2位という結果でレースを締めくくった。

 決勝レースは、午前中に激しい雨のためにフリー走行3回目がセッションディレイとなった予選日から一転、ドライコンディションで行われた。ポールポジションスタートのクアルタラロは、好スタートを切ってそのままレースをリードする。シーズン序盤にはフロントロウに並んでも、スタートで後方に下がってしまうこともあったが、シーズン後半戦に入って次第に後退することが少なくなっていた。

 クアルタラロは序盤からファステストラップを刻みながら、2番手のマルケスを率いて周回を重ねた。その差はレース中盤に大きくなったが、終盤に入ると、マルケスが再びクアルタラロの背に迫り、テール・トゥ・ノーズで最終ラップに向かっていった。

 最終ラップ、マルケスが3コーナーに向かう加速でクアルタラロの前に出ると、ブレーキングでオーバーテイク。サンマリノGPを再現するような激しいトップ争いは、最終コーナーまでもつれた。

 最終コーナーで、マルケスのインに入ったクアルタラロ。しかしラインがやや膨らみ、クロスラインでマルケスがクアルタラロの前に出る。クアルタラロはマルケスの後塵を拝し、2位でチェッカーを受けることになった。マルケスは、クアルタラロとの激闘を制して通算8度目、最高峰クラスで6度目のチャンピオンに輝いた。

トップのクアルタラロと2番手のマルケスは、最終ラップまでこのポジションで周回を重ねた
トップのクアルタラロと2番手のマルケスは、最終ラップまでこのポジションで周回を重ねた

「すばらしいレースだった」とクアルタラロは激しいレースを振り返る。「序盤からバイクにいい感触があったおかげだ。残念ながら、表彰台の頂点には立てなかったけれど、最終コーナーまでチャンピオンと渡り合ったんだからね」

「このレースはすごく大事だったんだ。完ぺきに僕たちに合っているコースではないところで、前進できた。フリー走行では、マルクのレースペースは僕たちより0.3秒速かった。けれど、僕たちは最後までマルクと戦うことができたんだ」

「最終コーナーで全力を尽くしたのは、もしそうしなかったら、次の日本GPまで、眠れなくなるだろうと思ったからなんだよ」

 とはいえ、クアルタラロにとってはサンマリノGPと同じ形で、最終ラップでマルケスに敗れたことになる。心中は穏やかではないだろう。クールダウンラップでは、マシンのうえで悔しさを露わにするクアルタラロの姿があった。決勝レース後の会見では、「今回のレースの方が(がっかりしている)。ミサノでは、最終コーナーで勝負ができなかったけど、今回はオーバーテイクを仕掛けたんだ。マルケスにとても近い位置でチェッカーを受けたことは不満だよ」と語った。

 一方、ルーキーイヤーで経験を積みながらこうしたレースができたことについて「だけど、同時にマルクと戦うことができたことには、とても満足しているんだ」とも笑みを浮かべる。

 マルケスはクアルタラロを「2020年シーズンには、チャンピオンシップを争う一角になるだろうね」と評価している。タイGPからは、クアルタラロのヤマハYZR-M1のエンジン回転数が、アラゴンGPまでよりも500回転引き上げられたという。経験とマシンのアップデートを得て、クアルタラロが勝利を挙げるのは、そう遠い日のことではなさそうだ。


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