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MotoGP ニュース

投稿日: 2019.10.27 14:55
更新日: 2019.10.28 16:09

MotoGPオーストラリアGP:マルケスとの優勝争いはビニャーレスの転倒で決着。ホンダが2019年初のワン・ツー

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MotoGP | MotoGPオーストラリアGP:マルケスとの優勝争いはビニャーレスの転倒で決着。ホンダが2019年初のワン・ツー

 MotoGP第17戦オーストラリアGP MotoGPクラスの決勝がフィリップ・アイランド・サーキットで行われ、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が優勝。2位にはカル・クラッチロー(LCRホンダ・カストロール)が入って、2019年シーズン初めてホンダとしてワン・ツーを果たした。

 気温16度、路面温度30度のドライコンディションで決勝レースはスタート。好スタートを切って前に出たのはファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)だったが、1コーナーへ向かう間に後方の集団に飲み込まれていく。

 1コーナーではクラッチローがトップで突入しようとするところに、バレンティーノ・ロッシ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)がアウト側から進入。4番手スタートのロッシがホールショットを奪った。

 続くコーナーでは、クアルタラロがダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ・チーム)と接触が発生。ペトルッチがハイサイドを起こしてマシンから投げ出され、そのペトルッチ自身がアウト側を走っていたクアルタラロにヒット。クアルタラロもクラッシュを喫し、ふたりはここでリタイアとなった。

 さらに4周目、トップを走っていたロッシをクラッチロー、そしてアプリリア・レーシング・チーム・グレシーニのアンドレア・イアンノーネがとらえる。イアンノーネはクラッチローをオーバーテイクするも、クラッチローが5周目のメインストレートの加速でトップを奪い返した。

序盤はクラッチローがトップを走り、マルケスが続いた
序盤はクラッチローがトップを走り、マルケスが続いた

 序盤に5番手にまでポジションを下げていたマルケスは、この5周目に2番手にポジションを上げる。トップのクラッチローから9番手のアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)ほどまでが連なっての走行となり、上位争いは激しいポジション争いを展開。一時はトップを走行したロッシは、6周目には6番手に後退している。

 8周目になると、次第にトップのクラッチロー、2番手のマルケスがほんの少しずつ後方を引き離し始めた。そこに3番手に浮上したビニャーレスも加わってトップ集団を形成していく。イアンノーネもトップ3に続くが、オーバーテイクを仕掛けるには足らない。

 3番手を走っていたビニャーレスは10周目、マルケスをパスしたあとに続いてクラッチローを交わし、トップに浮上する。マルケスもビニャーレスを追ってクラッチローを交わすと、トップふたりが抜け出す形で3番手以下を引き離していった。

 残り3周になると、それまでビニャーレスの後ろにぴったりとつけていたマルケスがさらにビニャーレスに迫る。勝負のラストラップ、マルケスはメインストレートから1コーナーで一気にビニャーレスを抜き去った。ビニャーレスも離されまいとマルケスを追いかける。

最終ラップに繰り広げられた優勝争いは、ビニャーレスの転倒という結末に終わった
最終ラップに繰り広げられた優勝争いは、ビニャーレスの転倒という結末に終わった

 しかし9コーナーの立ち上がりで、ビニャーレスが一瞬マシンの挙動を乱した。マシンが揺れたかと思った次の瞬間、ビニャーレスは路面に叩きつけられ、下り坂の先にある10コーナー外側のグラベルに向かってマシンとともに滑っていく。ビニャーレスはこの週末、ほとんどのセッションをトップで終えながら、レースの締めくくりは苦いものとなった。

 ライバルのいなくなったマルケスはそのままトップを守って、2019年シーズン11勝目。マルケスはこの勝利によって最高峰クラスにおける勝利数を55とし、ホンダでの通算勝利数でミック・ドゥーハンを抜いて歴代1位となった。2位はクラッチローが獲得。ホンダ機を駆るライダーふたりが2019年シーズンで初めてワン・ツーフィニッシュを決めた。3位はジャック・ミラー(プラマック・レーシング)。終盤まで集団での4番手、最終ラップには3番手争いを展開し、この集団のトップでチェッカーを受けて母国グランプリで表彰台に立った。

接戦の4番手争いを制したミラー。ビニャーレスの転倒により、3位フィニッシュを果たす
接戦の4番手争いを制したミラー。ビニャーレスの転倒により、3位フィニッシュを果たす
母国グランプリで表彰台を獲得したミラー。レースブーツで美酒を味わう
母国グランプリで表彰台を獲得したミラー。レースブーツで美酒を味わう

 さらにミラーのチームメイト、フランセスコ・バニャイアが4位に続いた。昨年のMoto2王者が、2019年シーズンの自己ベストリザルトを獲得している。5位にはジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)が入り、4位、5位とルーキーが続いた。

 一時はトップに立つ力走を見せたイアンノーネは6位フィニッシュ。アプリリアに移籍した2019年シーズンは苦戦を強いられていたが、フィリップアイランドで自己ベストリザルト、チームとしても今季最上位の成績を収めた。こちらも序盤にレースをけん引したロッシは、中盤以降は後退し、8位でレースを終えている。

 セッションでもレースでも上位争いができないまま終わってしまったアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ・チーム)は7位でフィニッシュ。チャンピオンシップでポイントランキングを争うアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)が9位。この結果により、ドヴィツィオーゾのランキン2位が決定した。

 オーストリアGPはビニャーレスが各セッションを席巻したものの、終わってみればマルケスが王者たる走るで堂々の優勝を飾る結果となった。


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