レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

MotoGP ニュース

投稿日: 2019.12.29 17:28

通算5度のタイトルホルダー、ホルヘ・ロレンソがMotoGPで走り続けた18年/(3)ドゥカティ、ホンダへの移籍。そして引退へ…

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


MotoGP | 通算5度のタイトルホルダー、ホルヘ・ロレンソがMotoGPで走り続けた18年/(3)ドゥカティ、ホンダへの移籍。そして引退へ…

 2019年シーズンをもって、現役を引退したMotoGPライダー、ホルヘ・ロレンソの足跡をたどる第3弾。『通算5度のタイトルホルダー、ホルヘ・ロレンソがMotoGPで走り続けた18年/(2)最多ポイント数で初タイトルを獲得』に続き、最終回は2013年シーズンから2019年シーズンまでを振り返る。

 2013年シーズン、ロレンソのチームメイトが再びロッシとなった。そしてまた、マルク・マルケスがレプソル・ホンダ・チームから最高峰クラスデビューを果たしており、前年に最後までタイトルを争ったペドロサの存在もあった。

 ランキング2番手につけて迎えた第7戦オランダGPは、ロレンソのキャリアのなかでも印象的なレースのひとつだと言えるだろう。ロレンソ自身も引退会見の場で、お気に入りのレースのひとつとして、この2013年オランダGPを挙げている。

 それはウエットコンディションのなかで行われた初日のフリー走行2回目のことだった。ロレンソは激しいハイサイド転倒を喫する。この転倒により、ロレンソは鎖骨を骨折。決勝レースはもちろん、ペドロサやマルケスと争っていたチャンピオンシップからも離脱してしまうのではないかと思われた。

 しかし、ロレンソはすぐさまバルセロナに移動して鎖骨の手術を受けると、再びTT・サーキット・アッセンにとんぼ返りしたのだ。そして決勝レースに出走し、完走したばかりか5位入賞を果たしてみせた。続くドイツGPでは、フリー走行2回目で再び転倒を喫して怪我に影響を与えたために決勝レースを欠場することにはなったが、第9戦アメリカGPから復帰している。

 こうした怪我を乗り越え、ロレンソは最後までマルケスとのチャンピオン争いを繰り広げた。ランキングトップのマルケスと13ポイント差で迎えた最終戦バレンシアGPの決勝レースでは、ロレンソが独走で優勝。マルケスが3位となったことでチャンピオンはルーキー、マルケスに譲ることになったが、その差はわずかに4ポイントだった。シーズンの勝利数としてはマルケスを上回る8勝を挙げた。

 翌2014年シーズンは、ドルナが供給するECUを全チームが使用することになる。ただし、オリジナルのソフトウエアを採用する場合はファクトリークラス、ドルナ供給のソフトウエアの場合はオープンクラスと分けられた。ロレンソは、このシーズンでは精彩を欠き、わずか2勝にとどまってランキング3位で終えている。

 2015年シーズン、ロレンソは開幕戦から3戦連続で表彰台を逃していた。しかし一転、第4戦スペインGPから第7戦カタルーニャGPまで4連勝。ランキングトップをひた走っていたチームメイト、ロッシに接近した。

 このシーズンについては、第17戦マレーシアGPに触れておかねばならないだろう。マレーシアGPの決勝レースで、ロッシとマルケスが接触。マルケスは転倒し、ロッシは3位に入った。しかし、このレース中の接触によってロッシにペナルティポイントが科され、その結果、ロッシは最終戦バレンシアGPを最後尾からスタートすることになる。この接触は、ロッシとマルケスの間に遺恨を残した。

 こうした状況のなか、ロレンソはランキングトップのロッシから7ポイント差のランキング2番手で最終戦バレンシアGPを迎えた。決勝レースでロレンソはポール・トゥ・ウインを決め、最後尾からスタートしたロッシが4位になったことで、逆転で3度目のタイトルを獲得したのだった。そして、この2015年シーズンの戴冠が、ロレンソにとって最後のチャンピオン獲得となった。

 レギュレーションが大きく変わり、タイヤがブリヂストンからミシュランのワンメイクとなった2016年シーズン。ECUのソフトウエアの違いによってファクトリーとオープンに分かれていたクラスは統一され、ECUはハード、ソフトともにマニエッティ・マレリ製の使用が義務付けられた。


関連のニュース