2020年ロードレース世界選手権MotoGP、ヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトを舞台とした第2戦スペインGP、第3戦アンダルシアGPの2連戦を終え、Moto3クラスでは、アンダルシアGPで鈴木竜生(SIC58スクアドラ・コルセ)が今シーズン初優勝を達成した。鈴木は開幕戦カタールGPから3戦連続でポールポジションを獲得。決勝でも常にトップ争いに加わっていたが、Moto3らしい大きな集団による接戦のレース展開の中で、あと一歩で勝てないレースが続いていた。
予選でポールを獲得した鈴木は、「今回はマシンのセッティングを、ブレーキングの安定性を高めて混戦に強い方向に変えました。この方向性でアベレージは上がりましたが、一発のタイムは出にくくなります。Q2では最初のアタックがうまく決まらず、今回はポールポジションは難しいと思いました。そして、(ポールを)取れるとも思っていませんでした」
「しかし、2回目のアタックではいい感じで走ることができました。まさか3戦連続でPPを取れるとは思っていなかったし、自分でもびっくりしました。過去2戦、ポールを取れても表彰台に立てなかったので、今回は表彰台に立てるようにしたいです」と語っていた。
決勝で鈴木は積極的にトップ集団を引っ張った。22周のレース中、コントロールライン上でトップを譲ったのは6周目の1回のみ。鈴木がレースをリードしたことで、前戦スペインGPの決勝よりもレースペースが上がり、終盤にはトップ集団は7人と比較的小さな集団にに絞られた。
Moto3クラスの場合、最終ラップに無理なパッシングなどにより順位が入れ替わることも多いが、今レースではクリーンなレース展開でゴールを迎え、鈴木はトップをキープしたまま、グランプリ通算2勝目となる勝利を挙げた。