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MotoGP ニュース

投稿日: 2020.08.20 12:55
更新日: 2020.08.20 12:56

一歩間違えれば重大な事故になっていたモルビデリとザルコのクラッシュ/MotoGP第5戦オーストリアGPレビュー

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MotoGP | 一歩間違えれば重大な事故になっていたモルビデリとザルコのクラッシュ/MotoGP第5戦オーストリアGPレビュー

 MotoGP第5戦オーストリアGPのMotoGPクラス決勝で起こったアクシデント。フランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)とヨハン・ザルコ(エスポンソラーマ・レーシング)が2コーナー先で接触。転倒した2台のマシンは続く3コーナーのクリッピングポイント付近まで滑って行き、先行する集団の間を横切って3コーナーアウト側のグラベルまで飛ばされた。

 決勝8周目のバックストレートでスリップストリームを使ったザルコは、2コーナーでモルビデリを交わすと、ややワイドラインになりながらモルビデリの目の前で3コーナーに向けてブレーキングを開始。ラインを被せられた形となったモルビデリは行き場を失い、ザルコを避けることができず2台は接触転倒してしまう。

 レッドブル・リンクは2コーナー手前に最高速度の計測ポイントがあり、ザルコは3周目に314.8km/h、モルビデリは6周目に307.6km/hを記録しており、接触時点で2台の最高速は300km/hを越えていたものと思われる。

 モルビデリのマシンは2コーナーのアウト側を沿うように、3コーナーのクリッピングポイントに向かって滑って行き、先行していたマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシの間を横切り、3コーナーアウト側のランオフエリアまで飛ばされてしまう。

 いっぽう、ザルコのマシンはライダーを振り落とした後、2コーナーのグラベルを真っすぐ直立した状態で走って行き、2コーナーアウト側奥に設置されたクラッシュパッド(エアクッション)を直撃して跳ね返って舞い上がり、マーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)の頭上をかすめて3コーナーのアウト側のゼブラ付近まで飛ばされた。後続のライダーたちもコース上に散乱したパーツの残骸をよけてグラベルに飛び出すなど混乱。レースは赤旗が出され中断となった。

 ふたりのライダーは激しく転倒したものの、2コーナーのグラベル内に留まり、モルビデリはしばらくグラベル上でうずくまっていたが、幸い両者とも立ち上がることができた。

 ビニャーレスとロッシもマシンや飛び散ったパーツの直撃は避けられたが、タイミングやラインがずれていれば、飛んできたマシンの直撃を受けてもおかしくない状況で、そうなれば深刻なダメージを受けていたことになっただろう。


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