レース界のマニアック“ヘンタイ”カメラマンこと鈴木紳平がお届けする全日本ロードレース選手権ブログ。今回は、9月19~20日に行われた第3戦オートポリス編その1です。
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日本のモータースポーツファンのみなさま、いかがお過ごしでしょうか。
今回は全日本ロードレース選手権 JSB1000クラスより、“ヤマハ・ファクトリー・レーシングチーム”、吉川和多留監督に2020シーズンのマシン、ライダー、チーム体制の事など訊いていきたいと思います。舞台は濃霧の第3戦オートポリス。
それでは“全日本ロード ヤマハ ブログ”いってみましょう。吉川監督よろしくお願いします!
──まずは2020シーズンのマシンに関して教えてください。
吉川監督:マシンの基礎となるフレームは基本2019シーズンと一緒ですが大きく異なる点は、今年は鈴鹿8耐に“ヤマハ・ファクトリー”として出場しない、という事が早々に決定したので、マシン全体が“スプリント仕様”になっています。今までは耐久仕様を軸に開発してきたので原点回帰といったところでしょうか。ですので、昨シーズンからの正常進化+スプリント仕様をミックスした状態で走っています。
──耐久仕様とスプリント仕様の違いは何でしょうか。
吉川監督:大きく言うと燃料タンクやスイングアームが異なります。スプリント仕様のスイングアームは全幅がわずかですがタイトになっています。
──そのわずかな差、ライダーはどう評価していますか?
吉川監督:限界値付近の挙動、インフォメーションがしっかりしているというコメントを貰っています。ちょっとのことですが中須賀(克行)、野左根(航汰)が限界で攻めると安心感があるのではないでしょうか。ライバル勢が「今年のヤマハはコーナーが速い」というのも、こういった要因があると思います。
──スイングアームの開発に関してはいかがでしょう。
吉川監督:事前テストなどでテストピースを試している段階です。コロナの影響で十分なテストができていないということもあり、実戦投入には至っていません。
──エンジンに関してはいかがでしょう。
吉川監督:ライダーからのコメント、ロガー等をみながら試行錯誤しながら進めています。今後も吸排気のチューンを中心に取り組んでいく予定です。また市販車の絡みから今年からスロットルがバイ・ワイヤーになっています。