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MotoGP ニュース

投稿日: 2020.11.19 13:40
更新日: 2020.11.19 13:44

歴代7番目の最年少王者記録を打ち立てたジョアン・ミル/MotoGP第14戦バレンシアGPレビュー

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MotoGP | 歴代7番目の最年少王者記録を打ち立てたジョアン・ミル/MotoGP第14戦バレンシアGPレビュー

 MotoGP第14戦バレンシアGPでジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)がMotoGPクラスのチャンピオンを獲得した。

 ミルは、スペインのマヨルカ島出身の23歳。スペイン出身の最高峰クラスチャンピオンとしては、アレックス・クリビエ(1999年/500cc)、ホルヘ・ロレンソ(2010年、2012年、2015年/MotoGP)、マルク・マルケス(2013年-2014年、2016年-2019年/MotoGP)に続いて4人目。23歳と75日での最高峰クラスチャンピオン獲得は歴代7番目の記録となる。

 世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響により、今シーズンのMotoGPクラスは全14戦での開催となり、シーズン再開第1戦目のスペインGPで絶対王者のマルク・マルケスが転倒負傷。マルケスは緊急手術を受けて2戦目のアンダルシアGPで復帰したものの、2日目を走って参戦を断念。以後のレースを欠場することになった。

 2020年シーズンは王者マルケス不在の中、ファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)が2連勝を飾り、チャンピオンシップ前半戦をリード。クアルタラロは9戦目のカタルニアGPでシーズン3勝目を記録してチャンピオン候補の最右翼と見られていたが、シーズン終盤に失速。12戦目のテルエルGPまでに8人のウイナーが誕生する混戦となった。

 ミルは序盤の3戦までに2度のノーポイントレースを喫しながら、その後、コンスタントに上位に入賞。アラゴンGPで3位に入賞しランキングトップに立つと、続くテルエルGPでも3位に入賞し、ヨーロッパGPではMotoGPクラス初優勝を達成して9人目のウイナーとなり、タイトルに王手をかけた。

「こんなシーズンになるとは思っていなかった。シーズン序盤は苦戦したし、何度か表彰台に立てればいいと思っていたんだ」と、バレンシアGPを前にミル自身は語っていた。

 チャンピオンを争ったライダーの中で最もコンスタントな結果を残したことが、タイトル獲得の要因ではあるが、23歳、MotoGPクラス参戦2年目のライダーとしては、ミルは落ち着いてレースに取り組んでいた。

 予選でのポールポジション獲得経験が、グランプリ通算でも2回しかなく、MotoGPクラスではバレンシアGPまでポールポジションを獲得したことがない。フロントロウからのスタートもザルコのペナルティで3番グリッドに繰り上がったスティリアGPのみ。こうした記録からも一発の速さではなく、決勝での強さを第一に考えてミルがレースウイークに取り組んでいたことがうかがえる。

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