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MotoGP ニュース

投稿日: 2020.11.20 12:49
更新日: 2020.11.20 12:56

スズキのエースとしてマシン開発を担ってきたアレックス・リンスの貢献/MotoGP第14戦レビュー(2)

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MotoGP | スズキのエースとしてマシン開発を担ってきたアレックス・リンスの貢献/MotoGP第14戦レビュー(2)

 ジョアン・ミルのMotoGPチャンピオン獲得で、スズキは最高峰クラスで20年ぶり、通算7回目の最高峰クラス制覇を達成した。

 スズキは2011年の800ccMotoGPクラス最後のシーズンで一度MotoGPレギュラー参戦を休止。その間に1000ccMotoGP規定に合わせた新型マシンを開発し、4年のブランクを経て2015年に復帰した。それから6年目となる今シーズン、スズキにとって創業100周年、世界グランプリ参戦から60周年目となる記念すべき年に、MotoGPクラスとなってから初のタイトルを獲得した。

 MotoGPマシンの技術開発は日進月歩で、4年というブランクは大きなものだ。しかし、スズキの開発陣はV型4気筒エンジンのGSV-Rから、直列4気筒エンジンのGSX-RRを新たに開発し、テストを重ねて、復帰1年目からアレイシ・エスパルガロがポールポジションを獲得するなど活躍を収めた。2年目の2016年にはミシュランタイヤ、共通ECUソフトの導入とマシン開発環境の変化にもうまく対応。復帰後2年目でマーベリック・ビニャーレスが初勝利を記録し、新規参戦メーカーへのシーズン中のエンジン開発、年間エンジン使用基数やテスト回数などの優遇措置であるコンセッションを返上した。

 3年目となる2017年はアンドレア・イアンノーネ、アレックス・リンスとライダーラインナップを一新。この年はそれまでの課題となっていたエンジンの加速性能を改善するためにエンジン仕様を変更して臨んだが、このエンジンキャラクターの変更が実戦では裏目に出てシーズン前半は苦戦を強いられる。優遇措置を失ったこの年、シーズン中のエンジン本体の仕様変更を行なうことができないため、周辺パーツの変更や車体回りの改善に取り組み、シーズン終盤には表彰台まであと一歩というところまで挽回した。

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