MotoGP第1戦カタールGPの予選がロサイル・インターナショナル・サーキットで行われ、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が2021年シーズン最初のポールシッターとなった。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)はQ1からQ2進出を果たし、11番グリッドを獲得している。
フリー走行3回目はまだ陽がある時間帯に行われ、気温37度、路面温度は49度にまで上昇。さらにこの日はやや強めの風が吹く難しいコンディションとなった。
セッション開始5分、1周目のタイム計測に入ったところでジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム)が15コーナーで転倒。初日総合トップタイムを記録しているミラーだが、フリー走行1回目でも4コーナーで転倒を喫していた。
セッション中盤まではヤマハライダーの3人がトップ3を占める。フランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)がトップ、2番手にマーベリック・ビニャーレス(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)、3番手にファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)が続く状況。その後クアルタラロがトップに立ったが、全体的にタイムは上がらず、誰も前日の自己ベストを更新しないまま残り時間15分を切った。
残り3分を切ってモルビデリやルカ・マリーニ(スカイ・VR46・エスポンソラーマ)、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)などがタイムを縮めてトップ3にポジションを上げる。
最終的にフリー走行3回目を制したのはモルビデリ。2番手がアレイシ・エスパルガロ、3番手がルーキーのマリーニだった。アレイシ・エスパルガロは最後のアタックで、6コーナーで転倒を喫してセッションを終えている。4番手にはアレックス・リンス(チーム・スズキ・エクスター)、5番手にはクアルタラロ。初日フリー走行2回目にフロントブレーキのトラブルが発生した中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は、7番手だった。
すべてのライダーが前日の自己ベストを更新しないままセッション終了。結果的に初日の総合トップ10が予選のQ2へのダイレクト進出を決めた。
フリー走行4回目では、ビニャーレスがトップタイム。2番手に入ったヨハン・ザルコ(プラマック・レーシング)は、362.4km/hのトップスピードを記録した。最高速としては2019年にマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が記録した352.0km/hがレコードであったが、ザルコがこの記録を10.4km/h塗り替えた。
3番手はクアルタラロ、4番手はミゲール・オリベイラ(レッドブル・KTM・ファクトリーレーシング)、5番手にはアレイシ・エスパルガロが続き、中上は9番手だった。