7月20日、KTMはMotoGPマシンのRC16を開発しており、2018年限りでMotoGPの現役を引退したダニ・ペドロサが第10戦スティリアGPにワイルドカード参戦すると発表した。
2001年から2018年までロードレース世界選手権に参戦したペドロサは、125cc、250cc、MotoGPの3クラスにホンダのマシンを使用して参戦。MotoGPクラスではレプソル・ホンダ・チームに13年間所属して、通算31勝、112度の表彰台を記録した。
現役引退後の2019年からはKTMのテストライダーに就任。ミカ・カリオとともにKTM RC16の開発を行い、2020年にはKTMの初優勝や表彰台獲得に貢献した。
そんなペドロサは、引退後はスポット参戦をしていなかったが、8月6～8日にオーストリアのレッドブル・リンクで開催される第10戦スティリアGPにワイルドカード参戦することに決まった。ペドロサが駆るRC16は、価値のあるデータを取得するために開発バージョンとなるようだ。
ペドロサは「MotoGPでKTMと一緒に最初からこのプロジェクトに参加して、自分の経験を共有できたことは非常に興味深いことだ」と語った。
「一歩一歩、できる限りのことをしてきたが、レースに参戦することは、通常のテストとは違った視点で見ることができるので、これも興味深いね。前回のレースから随分と時間が経っているから、当然、GPでのメンタリティはテストとは全く異なる」
「GPでの目標は、マシンに搭載されているものをレースの状況でテストすることだ。ライダーがセッションや技術的な特徴に関して、どのような要求をしているのかを理解したいと思っている」
「自宅で見ていても、マシンやレースの改善は感じているが、MotoGPの現状や新しい技術、他のライダーとの戦い方や戦略などを理解するために、今回ワイルドカード参戦をする」
「長い間、レースから遠ざかっていたので、自分の期待を語るのは難しいよ。すべてがレースの精神に結びつくかもしれないし、そうでないかもしれないが、週末はできる限り楽しもうと思っている」
